知名度という才能
民主党の青と、共和党の赤。そしてレイズの青と、フィリーズの赤。2008年の秋、アメリカ合衆国は(僕がテレビをザッピングしている時間帯にかぎっては少なくとも)この2色の話題で持ちきりである。もっとも後者、つまりMLBのチャンピオン決定戦についてはまさかこれほどド地味なカードになるとは思わなかったけど。予想していた事とはいえ、この国ではサッカーの匂いがしない。もちろんフットボールといえば話は別だ。月曜の夜から各地でヘルメットをかぶった大男たちが楕円形のボールを追って肉弾戦を繰り広げている。
早朝しか自由に使える時間はない。時差ボケでおかしくなっている身体を叩き起こすために、走る。夜明け前のマンハッタン、グランドセントラルから北へ。なんとなくインプットした地図を思い描き右へ左へ寄り道しながらセントラルパークを目指す。開店時間に行ってみたかったアップルストア、アバクロ(Abercrombie & Fitch)のショップを通過。途中、耳にイヤホンをさして走るジョガー数名に遭遇する。太腿を露わにして走る金髪のポニーテール、じっくり観察するわけにはいかないがきっと美人。CMのイメージそのもののだ。
ヤンキース、そしてメッツ。マンハッタンのど真ん中にオフィシャルグッズストアがある。あんなボロボロのホテルでも300ドルを超える一等地、店を構えるだけで凄い事だ。銀座ソニービルの横に"F.C.TOKYO Clubhouse"がオープン、100年以内にそんな時代がやってくるだろうか?長生きしたいものである。20分近く走ってうっすらと汗ばんできた頃、広大なセントラルパークの南端に到達。公園内にある動物園特有の臭いを感じながら『一応セントラルパークをジョグしてみた』と言えるだけの時間、走ってみる。以上で観光、終了。
BとSの間には巨大なる格差が存在する。MLSのレッドブル・ニューヨークはグッズストアはおろか、ホームスタジアムすらニューヨークにない。お隣のニュージャージー州でNFLのジャイアンツスタジアムを間借りしているのが現状のようだ。それでもニューヨークを名乗る理由…事情はよく知らないが、成田にあるのに東京を名乗る空港、そして浦安にあるのに東京を名乗るテーマパークのようなものなのだろうか。とにかく“足でやるほう”のサッカーというスポーツの存在をこれっぽっちも感じさせないメトロポリスなのであった。
そういう意味でデイビッド・ベッカムというアスリートの偉大さを再認識させられた。USA TODAY、そしてESPN。ベースボールの母国でワールドシリーズの詳細が報じられるさなか、彼のミランへのレンタル移籍についてはしっかりとページと時間が割かれていたからだ。サッカーは見ないけどベッカムは知っている。知名度という天性の才能。比較対象として甚だ不適当かと思うが、やはり平山相太はベッカムなのだ。Jリーグは見ないけど、FC東京は知らないけど、ヒラヤマだったら…。彼こそは東スポに載る唯一のFC東京。
比類なき存在感、しかしそれを覆い尽くす停滞感。あとひとつ、もうひとつ突き抜けるために、平山相太に求められるプラスアルファはいったい何なのだろうか。そんな事を考えながら再び夜明けを迎える。もちろん考えても考えても答えは出ない。自問自答の連続、一番苦しみもがいているのが平山本人である事を信じる。さてと…気分転換にひとっ走りしてくるか。サンフランシスコの郊外、摂取過多のカロリーを少しでも消費しなければ。ゆっくり走りながら他の事を考えよう。今朝のテーマは…うん、そうだ、アレしかない。
どうしてアレで「そうたん」と読むの?
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2008年10月23日付
現在の青赤指数=55(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■20絶望
■■■■■■■■■■30暗鬱
■■■■■■■■■■40不安
■■■■■■■■■■50平常
■■■■■□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂
◎フクアリ「アウェー自由席」余っています
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