« 2009年4月 | トップページ | 2009年6月 »

2009年5月

2009年5月31日 (日)

白いカボレ号(前篇)

フジテレビが京都戦を放映しない事への抗議の意味も込めて、僕はハンガーストライキに入った。無謀にも土曜の昼食を「抜いた」のである。苦渋の決断だったが、カップ戦軽視の姿勢を崩さぬお台場の中小企業に対する怒りを表現するにはこれしかなかった。胃袋が不自然に収縮するのを感じながら、僕は新宿三丁目で副都心線に乗り換え、北参道で降りた。「青赤自転車研究所」の先輩所員に教えて頂いたサイクルショップが目的地だった。

中村北斗が、突如として姿を消した。携帯電話を震わせた不可解な先発メンバーを見て、頭の中で無数の疑問符が阿波踊りを始めた。事情は知らぬが、何やら“えらいこっちゃ”が生じた事には間違いなさそうだ。ズラリとバイクが並ぶショップにたどり着くまで、行方知れずのホクトの事ばかり考えていた。本当ならピカピカのクロスバイクに乗って来たかったのだが、生憎の空模様。「ホワイト・カボレ号」には留守番してもらう事にした。

ホワイト・カボレ号には、「シラス」というプロダクトネームもあるので、これとカボレとの造語で「白カボス号」でもいいなと考えている。そもそも自転車に名前をつける事自体、幼稚な行為に思われるかもしれないが、愛犬をイヌと呼ばぬのと同様に、愛車(愛輪)をチャリ呼ばわりしたくないのである。ちなみに先に導入した、ヒマワリ君の保育園送迎用ママチャリ(真っ黒ボディ)には「サリさん」という素敵な愛称がつけられている。

想像以上に細く、軽い。それでいて、80㎏近い身体を乗せても困った顔ひとつしない強さも兼ね備える。先週末、新宿三丁目のショップで引き渡された後、練馬まで走ったのが処女運転となったのだが、さすが、軽くペダルを踏んだだけでギュンと加速してくれる。車道脇を走ってみたが、スピードが出るぶん、事故のリスクだって高くなる。自動車に接触して転倒しただけで、もう簡単に死んでしまいそうだ。ヘルメットの必要性を痛感した。

車体を選ぶのも楽しいが、周辺パーツを選ぶのもまた楽しい。僕の場合、バイクそのものは白を基調に、アクセントとして青と赤を加えていこうと考えている。最初は両のペダルをそれぞれ青赤にしてやろうと思ったが、どうも下品になりそうなのでやめた。今はタイオガ製の白いスパイダー・ペダルに狙いを定め、情報収集中。オシャレの基本は足下から。バイクの場合、ペダルからなのである。こうしてカボレ号はますます白に染まりゆく。

ズラリ陳列されている商品を、片っ端から試着してみた。自分にあうヘルメットを見つける唯一の方法は、とにかく実際にかぶってみる事だ。雑誌やインターネットで、画像と評判を調べただけで購入に踏みきるのは、代理人の言葉を鵜呑みにして外国人選手の補強に踏みきるのと同じくらい危険だ。色、形、千差万別。僕は空腹を忘れ、カパカパと脱着を繰り返した。京都では「非公開試合」が始まったころ。密かに勝利を祈る事は忘れない。

267_specialized

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年5月30日 (土)

子供が寝たあとで(後篇)

似ていると思っていたけど、アンリの後頭部はカボレのそれより随分と立派なんだな。『シャビとイニエスタが素晴らしかった』以外に何か印象に残った事は?と訊かれたら、こう答えようと考えた。カボレといえば、最近の奥様はとかく彼に厳しい。テレビでもライヴでも一切の期待を込めず視線を送っている。そして“また外した”悩めるフクロウに向けて、彼女は体内すべての二酸化炭素を吐き出さんばかりに、海よりも深い溜息をつく。

キッカケさえ掴んだら、すぐに爆発するって。弥生賞、皐月賞、遂に東京優駿を迎えるカレンダー。僕の弁明も『いま出ますから』を繰り返す蕎麦屋の出前のように、説得力を欠きつつある。数字に現れないカボレの貢献度、そんな切り口で再び討論に臨むが、奥様の『だって点を取るためにいるんでしょ?』という言葉に反論できぬまま、押しきられる。彼女は強い。正々堂々、真正面から等身大の現実と向かいあう度量を持ちあわせている。

そんな彼女の帰宅を待ちながら、続いて川崎戦の映像を振り返る事にした。都合の悪い事象からは、全力で目を逸らす。恥も外聞もなく、痛みに背を向け逃走するのが、僕という人間のOSに組み込まれた基本プログラム(遅々としてバージョンアップしないのだ)。石川直宏の見事なゴールで2点差に突き放したところで、僕はリモコンを操作する。傷ついたCDを再生したみたいに、ノッキングを起こしたまま、そこから先へ進まなくなる。

何度も何度も何度も繰り返す。ナオの勢いがそのまま乗り移ったかのように、ボールが反発し、躍動する。地を這うような低い弾道。ポストに当たらなければ、そのままネットを突き破りそうな勢いだった。これを肴に、黒糖焼酎のとろみを舌で楽しむ。氷が少し溶けはじめたころが、一番美味い。誇らしげに両の親指で背番号をアピールする「ラウール」ナオ。長友佑都の靴磨きパフォーマンスも、らしくて良い。すべてがうまく流れていた。

鞄から鍵を取り出す作業を放棄した奥様の手で、ピンポンとチャイムが鳴る。これで寝た子が起きたら一発退場ものだが、幸いにもイエローカード止まり。荷物を置いて、一息ついた彼女にも、東京の2得点を観てもらう。やはり彼女もナオのゴールには感嘆の声をあげた。『この先は観ないの?』そろそろ寝ようかなと呟いた僕に、彼女が訊ねる。だって観ても面白くないでしょう?『でも、テレビでよく観てみないと、わからないじゃん?』

言わんとしている事はよくわかる。微妙な判定が白だったのか、黒だったのか、事後検証しようというのである。済んだ事をあれやこれや突っついても意味がないよ。こんな主張する僕だが、要は自らすすんで不愉快な気持ちになりたくないだけだ。『観ないとわからないもん』反復する彼女にリモコンを手渡して、僕はリビングを出る。わが家では、仕掛けておいたゴキブリホイホイの中をチェックするのは、絶対に彼女の仕事と決めてある。

抜き足差し足で階上の寝室へ忍び込む。ベビーベッドから微かな寝息が聞こえてきた。この歳にして、ふてぶてしさの漂う寝顔。普段はどちらかといえばママ似といわれるが、寝顔だけに限定するとパパ似である事に間違いない。ちなみに、笑ったときの目は東京ドロンパに似ていて、困ったときの目は平松大志に似ている。はたして性格はパパママどちらに似るだろう。色々な意味で、痛みへの耐性が強ければ良いと思う。ママに似てほしい。

2009年05月30日付
現在の青赤指数=53(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■□□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎消化試合で頑張るなヤナギ!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月29日 (金)

子供が寝たあとで(前篇)

"Tamagawa Clasico" AFTER STORY

ちょっとした主夫気分だった。仕事の都合で帰宅が遅くなる奥様に代わり、ヒマワリ君を迎えに保育園へ駆けつけた。朝の送り届けは経験があったが、夜のお出迎えは初めての挑戦だった。小雨の降りしきるなか、小走りで団地と団地の間を急いだ。初体験の「延長」だったが、一切の戸惑いをみせず、彼は無邪気に遊んでいた。エルゴ・ブランドのベビーキャリーで小さな(それでもずいぶん重くなった)身体を包んで、薄暗い小路を歩いた。

乗り物に興味を示すようになってきた。サイズが大きければ大きいほど良いらしい。路上ではバスがアイドル。すれ違うたびに限界まで首を伸ばしてその姿を追い、手をぶんぶん振り回し「ばいばい」する。一方、納車したばかりのクロスバイクには、一切の興味を示してくれなかった。途中、行きつけの酒屋に立ち寄る。マニアックな店主殿と顔見知りになったおかげで、あれやこれやと稀少価値の高い商品を「ご指導」頂けるようになった。

この日は限定生産品の黒糖焼酎を購入。以前同じ蔵元の焼酎を経験していたので、説明を受けた時点でこの買物が「アタリ」であると確信していた。ようやく飲酒できるまで体調が回復してきた。この酒はバルセロナの欧州制覇を記念して購入するもの。やっと風邪が治った事だし。少し奮発する際は何かと理由をつけ、自身を正当化する。早々に帰宅するわけだし、せっかくだから奥様のいない独身時間を楽しんでやろうという下心は、隠す。

しかし親としての優先順位を間違ってはいけない。帰宅後スーツも脱がず、わが家の主役のため奮闘する。『余は腹が減ったぞよ』と豪快なシュプレヒコールを始める「甘えん坊将軍」様のために、用意していた食事を温めながら、ミルクのためのお湯を沸かす。その足で風呂場へ向かい、食後の湯浴みの準備も同時並行に行う。このころになると将軍様の苛立ちは頂点に達し、こちらをくわと睨みつけ『貴様は余を殺す気か』と大声で吼える。

将軍様の大好物はバナナという南洋からの伝来品にあられる。これをお召し頂く際のコツは、一度にすべてを与えない事だ。瞬く間にデザートを一本ペロリ平らげ、次を要求してくる。恐るべき食欲への対抗策として事前に分割し、少しだけ残しておくのだ。こうして「おかわり」をゲットした気分になってもらい、なんとか満足感に浸ってもらうわけだ。誕生から一年、それなりにパパ経験値も積んできた。シャワーを浴びてミルクを飲んで。

哺乳瓶をくわえつつ、目をトロンとさせる御曹子の姿に僕は勝利を確信する。はたして、満腹の彼をベビーベッドへ運んで数秒、芸術的な早さで彼は眠りに落ちた…素晴らしい。敵の城に潜入した忍びのように、音を殺して階下に降りる。さて、酒盛りの開始だ。残念ながら、僕の食事は特に用意されていない。酒があれば構わない。エビスビールで喉を潤しながら、もう一度、欧州CLファイナルを復習。イニエスタはやはり素晴らしかった。

※「子供が寝たあとで」(後篇)へつづく

2009年05月29日付
現在の青赤指数=53(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■□□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎塩田仁史「非公開復帰」

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月28日 (木)

青と赤の理想郷

UEFAチャンピオンズリーグのファイナルについて触れているので、録画したまま情報遮断に努めている方は、ただちにご退場願いたい、と書きつつ、ローマではなく、茨城方面から話を始める。すべての報道は水戸に通ずるというのが、昨日のFC東京だった。小平の練習試合において、注目されたCBのポジションを務めたのは、佐原秀樹と茂庭照幸…ではなく平松大志。何事かと調べてみると、この大事な時期になんと無念の戦線離脱。

08バージョンのCBライン復活に期待を寄せていたのだが、モニには依然、逆風が吹き続けているようだ。ライバル(?)石川直宏がキャリア最高の輝きを放ついま、彼にももうひと花、咲かせてほしいのである。しかし、悪い事ばかりではないのだ。その練習試合で遂に守護神・塩田仁史が復活。クラブの「盲腸枠」は一つでいいとばかりに(一つでも十分多いのだが)小平に久々、あの大きな声が響き渡ったという。おかえりなさい、シオ。

そして「水戸がらみ」の一番の大事が、下田光平のレンタル移籍。幾度となく書いてきたが、二十歳前後の若人にとっては、本当に厳しい世界だと思う。高卒ルーキーの後輩たちに先を越されてゆくなか、焦りを感じないわけはなかったと推察する。専門誌の記事にもなっていたが、財政的に厳しい水戸は、他所から借り受けた選手に実戦経験を積ませ、力を伸ばす事を売りとする「中途採用型育成」方針に活路を見い出そうとしているそうな。

水戸というインキュベーターを上手に利用し、パワーアップした選手を再び東京へ連れ戻す。こういうビジネスモデルが構築できたら理想的だ。文字通り、蒸した大豆が藁の中で納豆へと「変身」してゆくように。現状に燻っている人間も、環境が変わる事で飛躍的に成長できる可能性を秘めている。そう信じての決断と理解して、陰ながら応援していきたい。森村昴太も頑張っているようだし、一度は水戸の試合も観戦してみたいものである。

大晦日の三ツ沢、秋田商のユニフォームを着て(太腿に包帯を巻きながら)プレーする下田を観て一年半が経つ。わずか一年半で迎えた大きな転機。あまり書きたくない事だが、最近数年の流れを考えると、レンタル移籍が、事実上のOne Way Ticketになっている「実績」もあり、武者修行への旅立ちを手放しに喜ぶ気分にはなれないのだが、ピッチの上でプレーしてこそのプロサッカー選手、是非とも粘々しく発酵した姿をみせてもらいたい。

ここまで書いて「仮眠」をとったわけである
CLの決勝戦は27時35分の放映開始であった

神様が珍しくも「二物」を与えた一夜だった

人を魅了するサッカーが強いとは限らない。「理想的」が「現実的」を打ち崩せぬまま、儚くも散る姿をこれまで幾度となく見せられてきた。しかし、ローマ。この夜のバルセロナは、美しく、そして強かった。世界中のサッカー関係者が羨望の眼差しを送る、理想的かつ最高峰の芸術作品がピッチに描かれた…なんて美しい叙情詩は『Number』あたりに任せるとして、いやはや、まさかここまで両者の力量差が露呈するとは想像できなかった。

試合開始後の数分は、クリスチアーノロナウドのイメージビデオが上映されたような展開だった。さらにJリーグ史上最大の出世魚といって差し支えなかろう朴智星(J2でプレーしていた選手が欧州最高の舞台で先発出場するのだから夢がある)の惜しいシュートもあり、流れはマンチェスターかと思われたが…そこから先は完全にバルセロナ・エキスポだった。至近距離での高速パスが無数の三角形を描き続け、観る者の溜息を誘い続けた。

僕がMVPを選出するなら、あえてこの両名に与えたい。『美しさと強さの同居』という歴史的難題をいとも簡単に解いてみせた、シャビとイニエスタ。その小さな身体は日本代表に混じっても小さなままだろう。絶対的なテクニックで中盤を完全制圧した二人。どう頑張ってもボールを奪えない事を悟ったマーカーが、最後は守備を放棄していた。彼らを含め先発メンバーのうち、実に7人がカンテラ出身の選手という事実がまた、愛おしい。

サッカーというスポーツの一つの結論、そして次なる課題が提示された。こう書けば大袈裟に過ぎるだろうか。美しくとも勝てる、これを証明されてしまった以上、これを超えるには「さらに美しく勝つ」しかないのである。年末のクラブワールドカップが、UAE開催となった事が残念に思えた。それ以上に、自らが挑んでいるステージの遥か先に、世界最高のクラブと対戦する可能性が秘められている、ACL出場中のJクラブに嫉妬した。

すべての道は、バルセロナへと通じている。
その道は必ず東京から、そして水戸からも。

2009年05月28日付
現在の青赤指数=53(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■□□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎シウビーニョに浄さんを重ねる

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2009年5月26日 (火)

トキオも空を飛ぶ

人権や著作権を侵さぬかぎり、なんでもアリというのがブログ遊びの基本形だと思うが、個人的には(密かに)いくつかのツマラナイこだわりがあり、そのスタンスを壊さぬよう日々の落書きを続けている。できるだけシンプルに、というのがデザインへのこだわり。『オフィスでこっそり覗き見してもらえる』がコンセプトだから、あまり派手派手しくならぬように、文字をカラフルにせず、大きな写真画像をベタベタ貼らない事にしている。

もうひとつは、電脳と現実という両世界を混同させないという事。簡単にいうと他人様のブログとリンクを貼らないというこだわり。何故と理由を追求されると困るのだが、ワイドオープンに開かれたウェブ世界で、あえてクローズドな雰囲気を作る必要はないでしょう?と考えるのである(やはりうまく表現できないなぁ)。トップページにリンク一覧を設けていなかったり、文中の登場人物を意図的に制限したりしているのは、これが理由。

どうして突然こんな事を書くのかというと、珍しく今日はその禁を破りたくなったから。現時点ですでに有名なブログ(御方)だと思うので、改めて紹介するまでもないのだが…ここで案内させて頂くブログには、先の多摩川クラシコで、川崎フロンターレが企画した「エアツアー」に真っ向から対抗した、青赤猛者たちの記録が克明に記されている。抱腹絶倒の小さな大旅行の様子を、是非ともご覧頂きたいと思う…本当にバカバカしいから。

このブログを書いているのは、麗しき女性である。サッカーとビールと餃子さえなければ誰がどう見ても一人の美しい女性なのだが、残念な事に、彼女はサッカーとビールと餃子なしでは生きていけない身体になっている。それにしても、距離換算ではグアムのほうが遠いものの「ぶっ飛び」ぶりでは、今回の大島ツアーはそれを凌駕している。キャンプで仲良くなってそれなりに時間が経過したが、まさかここまでアホとは思っていなかった。

FC東京サポーター、洒落たセンスの象徴。
彼女と同行者たちへ、この言葉を捧げたい。

バカも一線を超えると美しい

2009年05月26日付
現在の青赤指数=53(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■□□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎都内美味餃子屋情報募集中

| | コメント (8) | トラックバック (0)

2009年5月25日 (月)

堆積してゆくもの(後篇)

PKを決められて、スコアが2−1になったときの川崎が印象的だった。一気に馬乗りになり、マウントパンチを振り下ろしたくなる場面だが、ここで「ワーワー」急がず、じわじわと真綿で締めつけてくる雰囲気が、怖かった。そう、数的不利の状況が生まれ(当然といえば当然だが)ここにきて一気に川崎が怖くなる。「10」「14」「34」それまで気にもならなかったフロンターレの選手たちが、実はそこにいたのだと気づかされはじめる。

曲芸のようなフィニッシュだった3失点目はともかく、2失点目は噴飯もの。抜け目ないクイック・リスタートからのズドン。チューリッヒ自動車保険に加入していようがなかろうが、あんなよそ見運転していたら、事故に遭遇するのは自明の理だ。あの場面で主審に文句を垂れて、なんのメリットがあるというのか?恐れていた「自滅」モードにレバーがシフトされたのを感じた瞬間だった。ボルト一本抜けただけで、櫓は脆くも崩れ落ちた。

多摩川クラシコは、ただのゲームでは終わらない。幼少でありながら、すでに身についている個性。今回もイベントカラーそのままの乱戦が展開された。痛快な逆転劇に沸くアウェースタンドと、もやもやした何かを上手に処理できないホームスタンド。入場時に配布された特製トレーディングカードよろしく、この日の主審はカッパの着ぐるみでジャッジする事を要求された。あんな苦しい状況で任務を全うした事に、素直に拍手を送りたい。

しかし、いかになんでもありのクラシコとはいえ、主審に着ぐるみを求めるのは度が過ぎているだろう。城福監督も試合後に『そんな着ぐるみ脱いでくれ』と猛抗議していたが、気持ちは痛いほど理解できる。あのモコモコした「身体」でピッチに立てば、そりゃ運動量は激減するはずだ。アイデアとしては斬新かつ秀逸だったが、次回以降は通常の格好でレフェリングをさせてあげてほしい。2−0から大逆転。いつぞやの5−4を思い出す。

尋常でない勝利と、尋常でない敗北しか生み出さない、クラシコ。そこに残されたのは、やり場のない怒りと悲しみ。酒が、痛い。哀れ、敗れし者の腸は、消化不良という名の沈殿物で痛々しいまでの炎症を起こしている。母なる河川はいつまでも流れ続け、土砂とともに無数の喜怒哀楽を運搬する。平時は優しく穏やかな表情をたたえるが、ときに態度を豹変し、暴威をふるう。氾濫の沈静後も、両岸で生を営む者たちは、次の氾濫に備える。

長きをかけ、那由多の思いが堆積してゆく。

【2009年13節】 FC東京(2-3)川崎フロンターレ ※観衆27,851人

2009年05月24日付
現在の青赤指数=53(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■□□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎豚に真珠、海豚にスカパラ。

「金髪豚野郎」 Photo by Yama-chan
266_kunimyporky

| | コメント (5) | トラックバック (0)

堆積してゆくもの(前篇)

病みあがりの身体にゴール裏での営みは厳しく、この日はメインスタンド上層席で多摩川クラシコを見守った。最初に書いておくが、今後はこのエリアでの観戦は控える事にしたい。昨シーズンは清水戦だった。テディベアストラップを見るたびに、胸にチクチクくる大敗。対戦相手のゴールに感動するなど愚の骨頂かもしれないが、母の急逝という悲劇を乗り越えて、美しいゴールを奪い取った原一樹の情念に、密かに涙を流したものだった。

そしてこの日。「敵」から与えられた感動は皆無だったが、またしても見晴らしの良い2階席から印象的な敗戦を味わう事になった。テレビ観戦した水曜の千葉戦同様、DF4人そしてその前のMF4人、上層席からは青赤が描く2本のブロックが、統制のとれた前後運動を繰り返す様子が把握できた。ラインを強気に上げて、敵に中盤の自由を与えない、所謂「コンパクト」なサッカーができていたと思う。怖いはずの川崎が、怖くなかった。

やがて、ゲームを支配しているチームがスコアでもリードするという健全な状況が生まれる。アシスト今野泰幸、ゴール今野泰幸。絶好調の日本代表DFが、久々にセットプレー時の勝負強さを見せてくれた。左足から放ったボテボテのゴロがゴールに転がってゆく軌道は、あの日の「長居」を想起させるものだった。あれを絶望的な思いで見届けたブルーノクアドロスが、いまや揺るぎないCBの相棒だというから、人生不思議なものである。

そのブルーノは、鄭大世との駆け引きに敗れ去った。序盤からガチンゴチンと身体をぶつけあっては、局地的にやりあっている姿が頼もしく映ったが、いま思えばこれが伏線だったか。熱くなり過ぎぬよう主審に事前警告を受けた後に例のアレ。追いすがるブルーノをひと思いに振り切りゴールを割るくらい、鄭には容易い事だったと思うが、そこでしっかり倒れるのがしたたかさ。バスケットボールでいうところの、ワンゴール・ワンスロー。

結果的にこのワンプレーで、ゲームの流れがガラリと変わる事になったわけだが、残念ながら、これは完全にブルーノの判断ミスだと断言すべきものだと思う。彼を突き動かしたのはDFとしての本能というやつか。しかし自らの不在を通じて、改めて現在の東京を支えている主軸の一本が、他ならぬブルーノである事が証明されたのは皮肉だ。以前は「数的有利・不利」をセオリーどおりに消化できないのが東京のカラーという印象があった。

一人少ない相手を攻め崩せぬ一方で、一人少なくなっても粘り強く守り耐える。ナビスコカップの決勝こそ、その象徴なのであるが…ジャーン不在のピッチを死守した茂庭照幸、ブルーノ退場により予想だにせぬ緊急出動。はたして、あの日のような驚異的な粘り腰を演出してくれるかと、祈る気持ちで見届けたが、逆流を始めた多摩川の勢いを止める事ができず、わずか10分間で決壊。蟻の小穴から一気呵成に攻め込む推進力はさすがだった。

※「堆積してゆくもの」(後篇)へつづく

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月24日 (日)

歌うな

東京スカパラダイスオーケストラ。トーマスパワーをもってしても3万人に届かなかったスタンドだったが、スカパラの演奏が始まった途端に、味の素スタジアムはおおいに盛りあがった。予想していたとはいえ、素晴らしい選曲に煽り、煽られ…しかし一部に空気を読まずに勝手にがなりたてる痛々しい集団。相撲部屋とタイアップしたり、人気漫画とコラボレーションしたり、挙句の果てには空路飛田給へ乗り込んだり…川崎は素晴らしい。

皮肉抜きで素晴らしいと思っている。本当に川崎フロンターレの営業力・企画力には頭が下がる。しかしサポーターのセンスがそれに追いついていないのが寂しいところ。黙って聴くか、一緒に盛りあがるくらいしてみろ、情けない。敵地のイベントをもガンガンノリノリで楽しんだうえで、本業のサッカーでも敵を蹂躙して帰るのが一番カッコいいと思うのだが…あれだけが残念。絶対に浴衣とサンダルでホテルのロビーをうろつくタイプだ。

センスのなさに、同じくセンスのなさで対抗する東京。よせばいいのに、スカパラ・バージョンのユルネバで、すっかり熱を帯びたスタジアムを「いつものユルネバ」でたちまち冷やす暴挙に出た。まったく、二度も歌わせてどうする?2曲終えて姿を消すスカパラ、ざわつくスタンド、少し間を置いて、DJスティーブンのナレーションが入り…そこから再びスカパラが、ドーン!と割って入り、テンションアゲアゲのハイテンポ・ユルネバ。

このくらいできなかったかねえ?

え?試合?そんな事は後回しだ!

2009年05月24日付
現在の青赤指数=53(▼)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■□□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎下降要因:
・クラシコ無念の自滅(▼3)

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2009年5月23日 (土)

クラシコ前夜(本当にどうでもいい事)

「どうでもいい事」に続き「本当にどうでもいい事」ときたもんだ、さぁ、徹底的にどうでもいい事を書いてやるぜ。ふとバックナンバー『霞ヶ丘炎上』を読み返して思い出した事だが、千葉戦で決勝点を奪った近藤祐介といえば、あの忌まわしき国立の夜、試合時間が残っているにも関わらず、力なくセンターサークル上に寝そべってしまい、心ないファン(含む:僕)の罵声を一身に浴びた、負の主人公を演じた選手だ…すっかり忘れてた。

これを念頭において、試合後のヒーローインタビューを再チェックすると、一つひとつの言葉に違った響きを感じるから、ファンというものはゲンキンというか調子がイイというか…である。『ホッとしてます』『前回も悔しい思いをしてるんで』『ジェフだけには負けたくなかったんで』『すげー嬉しかった』扱いが軽くてごめん、ユースケ。あと、あの試合の後、西神宮で霧島地鶏を芋焼酎で流し込みながら、散々悪態ついた事も謝ります。

クラシコ前夜と銘打ちながら、フクアリの話をしている…どうでもいい以前にグダグダである。しかしナガシもオトシも考えず、さらさら文章を書くのはとても楽だ。さて、多摩川クラシコといえば、最近めっきり存在感のない佐原秀樹が気になる。最終ラインが安定している今、登場のチャンスはないかもしれない。シーズン前にはボランチのファーストチョイスだった二人がCBを固める事になろうとは、僕には想像もできない展開だった。

それにしても「クラシコPR要員」は、大なり小なり問題に直面している。テレビCMでフューチャーされていた佐原のみならず「エルゴラ」と「サカマガ」で各々、特別対談に臨んだ梶山陽平と赤嶺真吾も、味の素スタジアムのピッチに立てるかどうか微妙なところと思われる。カボレを起用するなら、新型・平山相太とのコンビを見てみたい。ツイン・スピーカーから出力される迫力の重低音「BOSE」サウンドで鼓膜を震わせたいのだ。

それでは最後に本題である「本当にどうでもいい事」について。アレだ、例のタオル。東京ドロンパが川崎ふろん太(川崎は余計)をガスッと踏みつけている、第15回多摩川クラシコ開催記念グッズだ。主催者の営業努力は認めたいところだが、一点だけケチをつけさせて頂きたい、アレのどこが「不公平」グッズなのか。一方的にイルカへ攻撃を加えるタヌキという図柄に、最初はなるほどと納得してしまったが、すぐに薄っぺらさに気づく。

結局8月の川崎のホームゲームでは、川崎ふろん太(川崎は余計)が東京ドロンパへ必殺ドルフィン・キックを見舞う写真がデザインされたタオルが発売されるのだろう。どこまでも平等な「公平」グッズなのである。以前にもボソッと主張させて頂いたが、とにかくこのイベント、ベタでいいのでひたすら暴走して頂きたい。勝者は声高らかに笑い、敗者はすべての権利を失い、ただただ屈辱に耐え忍ぶのみ、そんな図式を作ってほしいのだ。

《案》
「第15回多摩川クラシコ」開催記念ハンドタオル/東京ドロンパが川崎ふろん太(川崎は余計)を踏みつけ、攻撃している「不公平グッズ!!」デザイン。チームマスコット同士の“多摩川クラシコ”でも熱い火花が!!
【価 格】東京サポーター 700円(税込)川崎サポーター 7000円(税込)
【数 量】1,000枚限定
【サイズ】25×25cm
※8/1の川崎ホームゲーム時にも、川崎ふろん太(川崎は余計…だけど、いっそ第15回多摩川クラシコで川崎が敗れた場合は改名させてしまえ)が東京ドロンパに散々シバかれる不公平グッズを販売予定!!ゲヘヘヘへ!!

うっほほーいっ!いざ書いてみると、想像以上に本当にどうでもいい事だぞ。いずれにせよ、こんな不公平グッズ買うわけがない。買わないね、買わない、買うなよ、買うな!頼むから買うな!なんだよ…限定1000枚って!

2009年05月23日付
現在の青赤指数=56(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■■■■□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎梶山陽平、医学の常識を超えて。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

クラシコ前夜(どうでもいい事)

645をムジコと読ませる。暗殺事件でありながら「無事故に終わった」とは酷いセンスだと思いながら授業を受けていた。鶯が鳴いたり、イイクニを造ったりするならまだマシなのだが。さて、毎度の事ながらこんな突拍子もない書き出しで始まる作文は、ロクでもない駄洒落で終わるのが常である。高熱にうなされながら、来る多摩川クラシコについて思ったいくつかの事象について、サラサラサラリと書き残しておきたい。最後は駄洒落。

過密日程の真っ只中。ようやく難敵・千葉を制圧した東京は、続けざまに強敵・川崎を迎え撃つ。序盤戦の天王山と断言して構わないのではないだろうか。もはやクラシコは単なる一勝とは言いきれない、重みある試合だ。僕はそう思う。昨シーズン、チームに自信と活気をもたらしてくれたのが、ヴェルディとフロンターレだった印象がある。春夏秋と、実に良いタイミングで試合が組まれ、それに勝つ事で城福東京は、加速する事ができた。

やはり先天性・後天性を問わず、対立概念が明確な相手がいるのは重要。営業サイド主導で、極めて強引にスタートした“近代”多摩川クラシコだったが、良くも悪くもド派手なスコアが多く生まれた事で、他と違う特別なカードとの印象が定着しつつある。これは、0−7や5−4といった言ってしまえば下品極まりない、馬鹿げた試合を積み重ねてきた選手たちの功績ともいえるか。ノーガードの殴りあい、クラシコくらい、いいじゃない。

そう、ボクシングのノリだ。いずれかがKOされないと観客が満足しない野蛮なショー。スコアレス・ドローで終わろうものなら、ホーム・アウェー問わずスタンド全体からブーイングが発生するような、独特の空気を醸す「どつきあい」として根づいてほしいのだ…ハイ、ここらでやめておきましょう。こんな威勢のいい言葉を並べるに相応しくないのは重々承知。2点以上取れないのだから。でも川崎に「1−0」やれたらいよいよ本物だ。

どうしても攻の川崎、守の東京という図式で見られてしまう。そんな前評判を覆すようなボコボコの殴り勝ちを果たして頂戴。それが無理なら「1−0」でいいや今年は、もう。リーグ戦中断前、なんともヘヴィな闘いが組まれたものだ。勝って上空に山頂を臨むか、敗れて谷底から吹きあげる冷風に震えるか。変革するは我らにあり…「蘇我」を討ち「イルカ」を屠る。これで現代版『大化の改新』の完遂である。無事故で…僕たちに勝利を!

※「クラシコ前夜」(本当にどうでもいい事)へつづく

2009年05月22日付
現在の青赤指数=56(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■■■■□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎シュートよりもフォークが得意ですから

「そのとき、巻は後光を感じた。」Photo by Yama-chan
265_looking_back

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2009年5月22日 (金)

成長曲線はピッチに描かれる

本来ならばスタジアムへ走っているはずの時間帯に、練馬の自宅へ帰ってきてしまった。今月限り、というよりこの試合のためだけに加入したフジテレビ系のCS放送。コールセンターに電話をして、即日オプション追加してもらえたのが救いだった。田邉草民が先発出場。順調に伸びたのは髪だけではなかったようだ。そしてピッチには一足先にデビューを果たした…というレヴェルを超えたムーブメントを起こしつつある、米本拓司の姿も。

グアムから4ヶ月。

ここだけの話、数ヶ月先に世界中で新型ウィルスが蔓延するだろうから、そのころまでに若い選手を試してみようと思う…あ、オフレコで頼むよ。レオパレスでこう語ってくれた城福監督、有言実行の采配であった。田邉に羽生直剛、米本に金沢浄と、各々インストラクターをつけてバランスをとる、絶妙な人事政策が功を奏したか、新人両名は萎縮する事なくのびのびプレーしていた。前後左右、ベテラン教育係のサポートあっての実地研修。

「利き足は頭」よりもミステリアスな「利き足がわからない」。噂どおり田邉のドリブルは面白かった(特に左足の独特な雰囲気)。まだまだ手探り(足探り)の状態だろうが、軽やかでありながら簡単に奪われないボール運び(結構な数ファールを取れていた)と、時おり見せるふわり系パスに、新鮮な驚きを感じさせてもらった。個性があるというのは素敵な事だ。強面のボスナーに凄まれるシーンもあったが、飄々と受け流せただろうか。

テレビで観ていると、局地戦での争いがよくわかる。小競り合いが続いた後、エキサイトした選手の怒声が画面越しに聞こえてくる。若い選手を萎縮させるのが狙いか、田邉草民に吠えるボスナー、椋原健太に噛みつく深井正樹、そして巻誠一郎恫喝する権田修一…いやはや大きく成長したものだ、権ちゃん。やはり公式戦で場数を踏むのが一番の修練、そんな事を再認識した試合だった。それにしても長友佑都…蹴ったらいかん、危ないよ。

米本については周囲の声を整理すると、おおむね絶賛か、大絶賛。サッカーを知っている人になればなるほど褒めている印象。僕の目には、彼自身がいま現在「得意としている事」と「苦手としている事」を、ありのまま曝け出しているように映った。すっぴんプレゼンテーションとでもいうべきか。ボールを保持して前進するまでは二重マルだが、最後のパスを出すとき慌てふためき暴発。もっとも、こんな課題すぐ解決してしまいそうだが。

最後に。本文中で一文字も触れていないが、テレビ観戦を終えて、僕が選ぶこの試合のMOMは今野泰幸。素晴らしいを超えて凄まじい「強さ」を発揮したという印象。もちろん得意の左45度から切れ込んでゴールを奪った近藤祐介もお見事。もし一本目のポスト直撃シュートの跳ね返りがソウタンの足下へと転がっていたらば…満点の評価で彼がMOM。右サイドをえぐった中村北斗の高速クロスに平山相太が飛び込んだアレが入っていたら…

もうキリがないね。

2009年05月21日付
現在の青赤指数=56(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■■■■□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎8人制サッカーってなんですか?

「ハイ、いつものはじめます」 Photo by Yama-chan
264_finishing_process

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2009年5月21日 (木)

こんなもんじゃすまさない

医『インフルエンザでなくてよかったです』
僕『そうですか…ありがとうございました』
医『家に帰ってゆっくり療養してください』
僕『今夜サッカー観にいくのはどうですか』
医『バカですか?』

密かに仕掛けたはずの爆弾で自滅したようだ

怒り心頭、38.4℃。風邪のぶり返しにより、無念のフクアリ突入停止命令。意識朦朧としながら一番書きたい事だけ書き残して死ぬ…眠る…死んだように眠る。ようやくジェフユナイテッド千葉に勝利した。しかし、こんなもんじゃすまさない。これまで受けた屈辱のほんの一部しか晴らせていない。その証拠に画面の向こうの千葉サポーターは、悔しさのあまり涙を流す者もおらず、ただ悲しみに立ち尽くす者もおらず、にこやかに談笑する輩までいる始末。全然、ダメ。ありがたい事に今シーズン、もう一度この地で闘う事ができる。リーグ戦も佳境の第32節、11月22日。血と涙で煙る絶望の日曜午後。今度こそ、今度こそ、正真正銘の地獄というものを見せてやろうではないか、彼らに、彼女らに。

絶対にこんなもんじゃすまさない

【2009年ナビスコ杯予選03節】 ジェフユナイテッド千葉(0-1)FC東京 ※フクダ電子アリーナ

2009年05月19日付
現在の青赤指数=56(△)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■■■■□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎上昇要因
・決勝トーナメント進出へ一歩前進(△1)
・「可能性ぎっしり」田邉草民見参(△1)

| | コメント (9) | トラックバック (0)

2009年5月20日 (水)

愛される理由?(後篇)

かくしてシュート前後のWアシストで、国見の盟友・中村北斗をオトコにした平山相太こそ、陰のMOMなのではないかと、ダイジェスト番組の映像だけを頼りに、想像を膨らませていた僕だったが、病欠明けの火曜朝、中野坂上の駅構内で危うく失神しそうになる。『サッカーマガジン』誌の採点&寸評ページにて、見事MDPを獲得。マッチデープログラムでは、ない。

Most Disappointing Player,つまり直訳すると、その試合で最も観客の期待を裏切った、入場料を自腹で返金したうえで丸刈りになったとしてもなお、関係者の批判を甘んじて受けねばならない、そんな最低最悪の働きしかできなかった選手に贈られる、不名誉のトロフィー…書きながら改めて腹が立ってきた。ご丁寧に勝利チームからMDPに選出されたのは、彼だけだ。

いったいどれだけ酷かったというのか、日産スタジアムの平山相太は?試合映像を通しで観ていないため、文句を言う資格はないかもしれないが、どうも合点がゆかないのである。スカパー!難民の僕は、木曜夜のCATVでの放映まで耐え忍び、待たなければならない。もっとも、そんな不可思議な評価なんぞ、フクアリで、自ら上書き・強制保存してくれたら嬉しいのだが。

何故か冷房をガンガン効かせた丸の内線で(車内アナウンスはマナー違反どころではない騒音、さらに北極グマを輸送しているかのような空調…殺す気か?)、ふと我に返る。どうしてそこまでムキになる?東京の選手だからという通り一遍の理由では済まされない、不思議なまでの肩入れに気づくわけだ。目標?それほどでも…(失礼)羨望?とんでもない!(大変失礼)

自問自答の果てに行き着く答えは「母性本能」。書くのが躊躇われたが、これしか考えられないのである。わが家の奥様ですら、ホクトよりもソウタを優先して気にかけるくらいだ(補足:彼女はある意味僕より男性的である)。母性本能は女性特有のもの?ならば子宮を持たない僕が感じるこの想いは、ひょっとして…ウウム、頭が痛くなってきた。まだ熱があるようだ。

余計な事を考えずに、早く寝る事にしよう。

2009年05月19日付
現在の青赤指数=54(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■■□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎さあ初陣!切り裂けソウタン!

【報道写真】“感激のあまり”
「失神した平山選手を搬送する選手たち」

263_evacuation

| | コメント (9) | トラックバック (0)

愛される理由?(前篇)

体内の何処に備蓄されていたのか不思議なくらい、かめどもかめども鼻水が止まらない。唾を飲み込むのが苦行に思えるほど、喉が腫れあがっている。四捨五入したら40℃の発熱に全身が倦怠感の粘膜に覆われる。同情されたいので少し大袈裟に書いた。実際は体温は37.7℃(一の位を四捨五入したら40でしょ?)。それでも平熱が35℃台前半の僕にとっては、厳しい値だ。

階段を降りるとき、股関節が経験した事のない痛みを発した。風邪が引き起こした関節炎に違いなかった。週末に奥様がぶっ倒れていたときの症状と完全一致する。家庭内感染、しかもご丁寧に妻・夫と順番に。月曜の朝、辛い週末を乗り切った奥様が意気揚々と仕事に出かける。それを見送った僕は息も絶え絶え、会社に大袈裟なメールを送り、再びベッドに潜り込んだ。

睡眠だけは十二分にとっていたので、なかなか簡単に眠れるものではなかった。のそのそ起き出した僕は、冷蔵庫からバナナとヨーグルトを取り出して、のそのそと口に運ぶ。左手にバナナ、右手にスプーンとリモコン。まるで防犯カメラに映った容疑者の特徴を記憶する刑事のように、何十回も同じ映像に見いった。ホシの名は中村北斗、特徴は金髪と太股、凶器は左足。

引退してから好感度が上がる一方の名波浩さんをして「鳥肌がたった」と言わしめた、北斗一閃。試合から一晩明けて(そのころ)寝込んでいた奥様にこれを見せたとき、彼女の反応がおかしかった。素晴らしいミドルに感嘆の声をあげた後に、しみじみ『よかったねえ…ホントにねえ』と。アレ?ホクトにそこまで思い入れあったっけ?その問いに対して、違うわよ、と。

ヒ、ラ、ヤ、マ。ちゃんと避けれてよかったね。彼女は真っ先にそう感じたのだという。これでモニみたいに(註:筆者加筆)身体でブロックしていたら、ナニ言われるかわからなかったわよ。確かに北斗の足下にボールを転がしたのは、平山相太が空中戦で競りあった結果。さらにシュート回転のシュートをゴールへと誘ったのも、ソウタの交通整理のおかげとも言える。

スロー再生で液晶に映し出された映像を検証する。金髪九州男児が左足を振り抜いた瞬間、剃髪九州坊主は己が障害物とならぬよう、普段は前傾姿勢気味の身体をピンと伸ばし、天空に向けて両腕をバンザイさせている。しかも親友の劇的ゴールを確信したかのように、両の人差し指が突き出されていた(きっとグラスを持つときも知らず知らず小指が立つタイプとみた)。

※「愛される理由?(後篇)」へつづく

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月19日 (火)

■Thanks 500,000 Hits!!■

『FC東京■景気動向指数』をご覧の皆さま

いつもありがとうございます。およそ1年半に渡り気の向くままに書き綴った連載、その483回目をもちまして、記念すべき50万ヒットに到達しました。数字がすべてというものではありませんが、どうせご覧頂くなら、多くの方々に読んで頂きたい。ブログで遊ぶ人々は多かれ少なかれ「机上の露出狂」的な性質の持ち主だと思います。僕もその例に漏れません。これも偏にこのブログをブックマークして頂いている、皆さまのおかげです。日頃のご愛顧に感謝して、区切りの50万ヒットを記録した読者の方に、その画面コピーと引き換えに「中村北斗選手直筆サイン入り・PS3」を差しあげようと思ったのですが、これを書いている間に50万を通過しまいましたので、ボツ企画とさせて頂きます(笑)。

このペースで更新を続けると、百万ヒットの大台に到達するのは2010年の暮れになります(なんとも気が早い話)。はたして、このころまで城福東京の躍進が続くか、その前にブログで遊ぶのに飽きてしまうのか。いつまで続くか知りませんが、どうぞこれからも気楽におつきあい頂ければと思います。さて、そんな2008年5月現在、密かに抱く野望として赤ちゃん連れのパパ&ママ仲間の輪を広げてやろうというものがあります。先日はじめて味の素スタジアムのナーサリー・サービスを体験したのですが、そこで遭遇するパパさんたちには、同じ年頃の子供がいて、なおかつFC東京を応援していて、子連れの立場上、思いきり酒が呑めないという悩みまで一緒。意気投合できないわけがないと思うのです。

これでママさん同士の育児談義に花が咲けば一石二鳥。サッカー以外も楽しい「社交場」としてのスタジアムに一歩近づく事ができます。欧州の伝統あるクラブにまつわる話で、素敵で羨ましく感じるのが、親子代々に渡りシーズンチケットを継承した結果、スタンドのいたるところで家族ぐるみの、しかも数十年に渡る交友関係が構築されているというもの。僕たちが生きている間に、僕たちが生きている国で、このような歴史を形成できるかどうかはわからないですが、ひょっとしたらひょっとする。拠点はファミレス、味スタ横のロイヤルホストでいい(あそこなら生ビールも呑める)。【ペーニャ育児放棄】というネーミングはネタとして温まっているので、会員募集からスタートする事にしましょう。

閑話休題、なにはともあれ改めましてご愛読深謝申しあげます。極私的達成感に浸りながら今夜は一人祝杯といきたいところですが、現在「豚じゃないほうの風邪」により、戦線離脱の真っ只中におり、酒なんて呑めたものではありません。咳と鼻水の波状攻撃に遭い、身体中の関節が悲鳴をあげています。田邉草民のデビューが囁かれる、明日のフクアリ参戦にも黄信号点灯中。でも僕は絶対アキラメナイ!(この記事を奥様が読んでいないかぎりは…)これからもFC東京を愛する人、FC東京に恋する人、すべての皆さまに楽しんで頂けるよう、それなりに努力して、それなりに頑張ります。個人の趣味なのに頑張るだなんておかしいですが、それなりに頑張らないとやっていけないのです、ブログって。

NERIMA FRENCH BULLDOG

| | コメント (10) | トラックバック (0)

2009年5月17日 (日)

北斗輝く(本篇)

得点の予感を一切感じさせなくなっていたCK。ペナルティエリアの少し外側にポジションする。混戦からのこぼれ球を拾うのが与えられた使命。チャンスが巡ってくるかどうかは予測できない。だから覚悟を決めてひたすらそのときに備える。鈴木達也がボールを蹴り込んでからわずか数秒。その何千万倍もの長きに渡りずっと待っていた。

『補強の目玉ですから』とあるチームスタッフが、グアムでそう話してくれた。前でもボランチでもSBでも、とにかく彼がスタメンを奪う事で、チーム内が活性されなければいけない。『そういうレヴェルの期待をされているのです』視線の先には、一際目立つ金髪があった。即戦力、しかし無念にも新天地での開幕を怪我とともに迎えた。

腰から下をグッと低く構えて、短距離走のクラウチングスタートのような体勢から。蓄積した思いを吐き出すかのようにボールへ飛びつく姿は、まるで肉食獣。獲物を宙に浮かさぬよう、上から下へと叩きつける…それはBULLではなく、BEARの動き。時間の流れを傍観するに留めず、爪を、牙を研ぎ続けてきた男の覚悟が結実した瞬間だった。

そこに一切の迷いが感じられなかった。福岡に残した無念と、東京に求めた希望と。あらゆる感情を包み込んだ、男の覚悟。炎の球体へと姿を変えた激烈な思いが、低い弾道を描いたまま一直線にゴールへ飛び込んでいった。劇的に過ぎた展開に、僕は言葉を失う。中村北斗、破軍星の守護神を背負う男。雨降らす横浜の天に、新星が輝いた。

【2009年12節】 横浜F・マリノス(0-1)FC東京 ※日産スタジアム

2009年05月17日付
現在の青赤指数=54(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■■□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎『Jリーグタイム』80回くらい観ました

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2009年5月16日 (土)

北斗輝く(序篇)

言葉がありません。

2009年05月16日付
現在の青赤指数=54(△)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■■□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎上昇要因:
・東京=北斗、鮮烈デビュー飾る(△3)

| | コメント (4) | トラックバック (0)

捲土重来、中村北斗。

ずっと使いたかった写真、グアムでの一枚。

一度敗れたり失敗したりした者が、再び勢いを盛り返して巻き返す事の喩え。敢えてこの言葉を借りたい。この日に至るまで決して順風満帆ではなかった。度重なる右膝の負傷に泣いた若きダイナモ。遂にベールを脱ぐは、FC東京・中村北斗。

ここまで出場機会に恵まれたのは長兄・徳永悠平のみ。このままで良かろうはずがない、我らが国見三兄弟。古より異国へ扉を開けてきた国際貿易港・長崎。開港から150周年を迎えた今年、同じく150周年を迎えた横浜の地にて集結を果たす。

はたして背番号14はピッチに立つだろうか。そして「親友」の復活に花を添える事ができるか、平山相太。驚きのイメージチェンジ、五厘刈りに込められた思いは、彼自身にしかわからない、いや…中村北斗だけには理解できるのかもしれない。

坊主が屏風に上手に…ゴールの絵を描くか。

「カステラ・ボーイズ」 Special Thanks to Yama-chan
262_kunimi_bros

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2009年5月15日 (金)

巨顔の男

電車が止まった。

このご時勢にも関わらず、密かに値上げしていたピンクの専門紙。その見開き2ページのほとんどを「顔面」が占めていた。CG処理しているのかと錯覚してしまう、地平線まで続く果てしなく広大な顔面。次節、横浜の地で待ち受ける敵軍の将・木村浩吉監督の話である。フォーメーション確認など、戦術的な指示を送るとき、その顔面に直接マーカーを貼りつけたり、ペンで矢印を書き込んだりする光景はすっかりお馴染みのものとなった。

現役時代、相手チームが得たFKを、たった一人で弾き返していた「壁いらずの顔面」の逸話はあまりに有名だが、マリノスの監督に就任した後も、ベンチ付近に木村監督が立っているとピッチ上の様子が見えなくなると、メインスタンドの年間チケット購入者の大半が、クラブ側へ席種の変更を要求するなど、伝説的エピソードは枚挙に暇がない。他方、統制本部長の職に就いていただけあり、選手に対する「ガバナンス能力」は評価が高い。

迷走を続けた昨シーズンのオフ、主力選手数名の離脱騒動の渦中にあったが、この危機から横浜を救ったのが木村監督とされている。『俺の顔に免じて残留してくれ』という台詞に異様な迫力と説得力を感じた中澤祐二らは、気圧されるがまま契約書へ判を押した。神戸への移籍が確実視された坂田大輔に至っては、クラブハウスの一室に誘い入れた後、自ら顔面を扉の枠にはめ込み、移籍期限終了まで物理的に拘束するという強硬手段にでた…

電車がまた止まった。

朝から携帯電話にこんな駄文を打ち込む阿呆である。駅間で止まった地下鉄がピクリとも動かなくなったのだ。『次の新宿駅に前の電車が止まっているため…』苛立ちに拍車をかけるように、車内アナウンスがビリビリ鳴り響く。iPodの音量を上げ、目を閉じて横浜戦へと思いを馳せる。脳内レビュー、しかし敵将の顔しか浮かんでこない、あな恐るべし。東京でサラリーマンをやっている以上、朝のラッシュは避けようのない「公害」である。

連日連“朝”バラエティに富んだトラブルで人々を混乱に陥れているJR東日本(特に中央線と東海道線)や、東京西部から新宿・池袋方面へ向かう私鉄各線に比べると、それでもまだ、僕が利用する地下鉄はマシなほうと自覚している。ひたすら深くひたすら細い、まるで自然薯のような都営大江戸線、そして新宿−池袋間をわずか35分で結ぶ、のんびり癒し系の東京メトロ丸の内線。両線とも他社線と相互乗入をしていないのが素晴らしい。

そんな丸の内線だが、ラッシュのピーク時は「王者の戦いかた」を披露してくれる。少し動いてはパタリ、散々時間を稼いだ後、また少し動いて、パタリ。『後続列車が遅れているため時間調整です』新宿御苑駅のホームで扉を開けたまま停車を続ける。こればかりはどうも納得できない。「長友佑都の上がりを待つカボレ」とはワケが違うのである。何故遅れている列車を待つために、僕たちが犠牲にならねばならない?さっさと先に進めよ。

遅れてゴメンと謝りながら、平気でこういう仕打ちをしてくれるのだ、丸の内線。それはさておき、木村監督はなかばブッツケ本番でシステムを変更してくるらしい。キャンプや普段の練習でも、ほとんど試していない「4−3−3」で東京戦に臨むと、各メディアが報じている。昨シーズン「4−3−3」への変更で一気に波に乗ったクラブがあったような気がするが。はたして、この奇策がどんな結果を生み出すかが、土曜の注目点だろう。

デカイ顔して意気揚々と東京に凱旋しよう。

※補筆
(1)タイトルはこちらの小説からのパクリ
(2)昨年はこんな悔しい思い
をしたものだ
(3)明日は諸事情により横浜には行けない
(4)是非とも三ツ沢の雪辱を果たして頂戴

2009年05月15日付
現在の青赤指数=51(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
□□□□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎国見トリオ「救世主」となるか?

「男前vs剃髪前」
261_good_friends

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2009年5月14日 (木)

続・東京二輪計画

車輪の数は違えども、この高揚感は自動車を購入したときとまったく同じである。色々と有識者(評論家)の方々にご助言頂いた後、新宿三丁目のショップに通った僕は、親切なスタッフさんを捕まえて、展示されているありとあらゆる種類のモデルを教材に、小一時間講義をして頂いた。結論として、僕が購入しようとしている価格帯(初心者モデル)のクロスバイクなら、ブランドによって特に大きな違いがあるわけではありませんよ、と。

『女の子と同じです』話が急にわかりやすくなった。週末デートに出かけるときの待ちあわせ、久々に見るその姿は相変わらず素敵。俺ってセンスがいいよなと、密かに悦に入るあの瞬間…要はルックスで選んじゃえばイイのよ、結局、というアドバイスだったのだ。フレームの微妙な曲線がセクシーだったり、ブランド・ロゴがオシャレだったり、女性に媚びていない雰囲気が好きだったり。自然と照準が絞られてきた。最後は直感を信じる。

予備知識ゼロの状況から、とりあえず最初のパートナーが決まった。長いつきあいになればいいなと思う。自転車に乗る事で自転車を学ぶのだとか。すぐ上級者モデルが欲しくなるのだろうか。多種多様なパーツに不気味なほど細かくこだわるようになるのだろうか。熱しやすく冷めにくい性質だ。きっとこれからこのブログにも頻度高く登場するだろう。最初のロング・ドライブの行先は、小平グランドと決めている。その日が待ちきれない。

白いクロスバイクに焦れる毎日。納車日は未定のままである。仕方がないので、別途購入したボトルホルダーをベッドサイドに置いて眠っている。このあたりの行動パターンは、子供の頃から何も変わっていない。飛田給・信濃町。ガシガシペダルを踏みスタジアムへ乗り込みたいのだ。アウェーでも行けるところまで行ってみたい。最終目標…男なら鹿児島。忌野清志郎さんが走破した西の果てへの大輪行。そういえば9月の京都戦は、鴨池。

まさか…いないよね?

Special thanks to Mr. Fueki of "Y'sRoad"

2009年05月13日付
現在の青赤指数=51(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
□□□□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎スキンヘディング

「曲線美なんだよなぁ」
260_bottle_holder

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2009年5月13日 (水)

from U.K.(後篇)

生ビールを飲むには最高の天候だった。買ったばかりのドロンパタンブラーをさっそく使う。従来のタンブラー同様なみなみ注いでくれたのはサービスか、それともバイトさんのミスか。この日新発売のタンブラーは、座席のカップホルダーへの置き忘れ防止のために、サイズを一回り大きくした画期的な商品だった。

「よだれかけ」は在庫切れだった。スタジアム内の売店から売店へと、ベビーグッズを求めてさまよい歩いたが、残念ながらどの売店でもソールドアウト。しかし思いもよらぬ収穫があった…何をするわけでもなく、一人ふらふら。グッズと、グッズを買い漁るファンを見物しながら散歩する、彼に遭遇したのである。

先ほど駅で地図を眺める貴方を見たのですが、このスタジアムを訪れるのは初めてですか?こんな声かけからのイングリッシュ・レッスン、スタート。僕が言わんとしている事を把握したのか、彼は照れ笑いを浮かべつつ答えてくれた。実は3度目だけど、いつも一緒に来てくれるガールフレンドが、今日は仕事でね。

一人でここに来るのは初めてなんだよ。それを聞いて嬉しくなった…よく似た話を大分の居酒屋で聞いたばかりだからだ。女性主導でスタジアムへ足を運びながら、自身もどっぷり青赤に浸かりはじめて、挙句、彼女が不在でも鹿島まで一人で行ってしまう。そんなご夫婦の事を思い出す。御国は違えどここにも一人。

『Because I'm from U.K.』

もはや説明不要だった。最初のキッカケは「UK Day」のイベントに誘われたからなんだ。「デー」の発音が思いっきり「ダイ」だった…奥様の予想は的中していた。もちろん母国には愛するクラブがあるけど、JリーグだとFCトーキョーが好きなんだ。残念ながら、まだ一度も勝ち試合を見た事がないのだけど、と。

そういえば、あの英字新聞は何処へいったのだろうか。とりとめない会話をした後、トウモロコシのような太い右手とガッチリ握手を交わした。案の定、凄い握力だった。一緒に、一生懸命に、今日は俺たちのクラブをサポートしよう。別れ際に彼が何気なく口にした「our club」という言葉が、心地良く胸にしみた。

2009年05月12日付
現在の青赤指数=51(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
□□□□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎石川直宏いよいよ円熟期に

「軽傷祈念」 Photo by Yama-chan
259_age_28

| | コメント (7) | トラックバック (0)

2009年5月12日 (火)

from U.K.(前篇)

飛田給へ向かう乗客に、調布での乗り換えを促す車内アナウンスが流れた。観客動員が伸び悩むと、準特急の臨時停車もしてくれなくなるのか…駅員に尋ねたらこれは誤解だった。僕たちの出足が早かっただけで、もうまもなく臨時停車の時間帯になります、と。チームの低迷が引き起こした、余計な被害妄想だった。

その調布駅で下車するあたりから、彼はどことなくそわそわしていた。気温が一気に上昇したこの日、彼は潔くも青赤のレプリカを一枚着ただけの姿だった。背番号なしの2008年モデル、半袖からトウモロコシのような逞しい腕が突き出ていた。銀縁の眼鏡、ジーンズにスニーカー、あとは右手に丸めた英字新聞のみ。

必要最小限の武装というべきか、臨戦態勢そのまま京王線に乗り込むスタイルがなかなか“オツ”だった。すっかりこなれた外国人サポーター、だってトーキョーだもの、こういう客層も増えていかないとねぇ。さりげなく観察しながら、ベビーカーを慎重に操って、ホームに降りた。彼はなかなか降りてこなかった。

その様子がどうも自信なさげである事に気づいた。列車から降りるときも、次の列車に乗り込むときも、彼は明らかに周囲の状況を見極めて、青赤のニッポン人の動きに追従しているのだった。ビギナーにはなかなか難しい調布の乗り換え、やがて到着した各駅停車に、僕は彼が乗り込んだのを確認してから、乗った。

西調布で少し腰を浮かした彼は、飛田給でもやはり最後に降りた。それを見届けながら、僕は内心ホッとする。これで彼も迷わずスタジアムへ行けるだろう。上背はないものの筋骨隆々。ガッチリ体型の英国紳士が、人混みの中へ消えていった。『絶対にイギリス人』奥様がそう言うなら、絶対に彼は英国出身なのだ。

先に階段を上がって、ベビーカーと奥様を乗せたエレベーターの到着を待つ。ふと改札口の向こう側に目をやると、周辺地図を見つめる彼の姿があった。レプリカを着ているくらいだから常連、どうやらその判断は誤りだったらしい。大丈夫か?再び心配になる。もはやホスピタリティというよりも、単なる仲間意識。

向かって一番右、ベビーカーが通れる幅広の改札口を抜けたとき、彼はちょうど階段を下りようとしているところだった。さすがにもう大丈夫だろうと、改めてその背中を見送る。結局彼は誰と待ちあわせるわけでもなく、一人で味の素スタジアムへ向かう。筒状に丸められた英字新聞が、右手に握られたままだった。

※「from U.K.」(後篇)へつづく

陽 「覚悟しろマッスーッ!」
洋 「増嶋さんはアッチです」

258_point_fingers

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月11日 (月)

気になるあの娘を誘って

毎度の事ながら試合内容についてはほとんど触れずにおく。ホームで勝点1という結果を悲観的に捉えるむきもあろうが、まあそれもサッカーでしょ?と淡々と受けとめた自分がいる。相手が「6バック」ではなかなか点は奪えない。試合前はディエゴが凄く怖かったけれど…いまになって思うと彼が試合に出場していたような記憶がない。アウェーなりの戦いかたがあるのかもしれないが、あまりに消極的な京都に肩透かしを食らった気分だ。

『ハニュウさんのアレが入っていればねぇ』解凍した青赤ケーキを食べながら、こうぼやくのが関の山か。それよりも城福監督のコメント内容が、少しずつポジティブなものになっている(ように思える)事に希望を感じている。ずいぶん遠回りしたが、ようやく見据えるべき道の先が見えてきた、そんな気分。石川直宏が梶山陽平とピッチ上で口論し、控室で殴りあいの大喧嘩に発展するなど(嘘)闘う集団への変貌にも密かに期待している。

それにしても観客動員での苦戦が続く。成績低迷がマイナス要因となっているのは否めない事実と思うが、それ以前のベースの問題で集客力が落ちているのをひしひしと感じる。個人的にも、近年『スタジアムへいこう』を誘い文句に、女性に声をかける機会が減っている。「高齢化」に伴う合コンの減少が主要因と分析しているが、選手にだけ戦闘集団化を求めて、オマエはなんのアクションも起こさないのかと言われると、返す言葉もない。

このご時勢、法人向けのチケット販売もかなり苦しい状況にあると(結構な至近距離から)漏れ聞こえてくる。それならば言うだけ/書くだけでなく、久々に合コン…ではなく、草の根観客増作戦を展開しようかと考えるに至ったわけだ。『スタジアムへいこうよ』たとえ断られても、それは彼女が「サッカーに興味がないから」と都合よく解釈できるのが強み。非武装のまま突然ナンパするよりも、はるかにゲームを組み立てやすいのである。

平日の国立競技場開催ゲームをターゲットにする。僕たちが想像している以上に、世間一般の皆々様は、飛田給という場所を僻地だと思い込んでいる。そして唐突に誘いをかけておきながら、わざわざ週末の行動を束縛してしまうのもかなりハードルが高い。万が一、『土日ともに夜までワイドオープンに空いています』と、蕩けるような返事を得られたとしても、かえって己の身を焦がす思いをするだけだ(息子と公園で昼寝がマイブーム)

だから健全なる(?)デートの誘いとして、平日国立は適しているのだ。星空の下、TOKYOのど真ん中で、ビールを飲みながら、ラブリーなサッカーでも観ようぜ?である。…それにしても酷い脱線だな。京都戦の日に「スタジアム内ピッチ外」で体験したいくつかの出来事について書き残そうとしたのに、いつのまにか枯れかけオヤジのナンパ宣言になっている。冗談半分本気半分。まず会社の周辺から勧誘作戦を展開してみようと思う。

【成果目標】 10人 (少ない?)

2009年05月11日付
現在の青赤指数=51(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
□□□□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎増嶋竜也は超えてはならない一線を超えた

「スローインの事ね」 Photo by Yama-chan
257_bonchioji

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年5月10日 (日)

sweet and sour

絶対に勝てる。そう確信して臨んだ勝負だった。しかし結果は完敗、いや、想像だにせぬ惨敗であった。ハーフタイムの時点で敗北を悟ったものの、どうしても諦める事ができずに、試合後に改めて結果を確認したのだが、ジャッジメントは覆らなかった。「木箱」をゲットする、その一心で今日まで努力を重ねてきた。統計学、心理学、人間工学、あらゆる切り口から分析し、メインとバック6枚:4枚に分けて、応募箱にレシートを入れた。

勝利の女神は微笑まなかった…一ヶ月に渡る僕たち家族の戦争が、静かに幕を下ろした。思えば道程は平坦ではなかった。渋谷の東急百貨店で、嫌がる店員さんを恫喝して(嘘…実際は笑顔で対応してくれたけど)数個買ったお菓子のお会計を「バラバラ」にしてもらい、レシートをわんさか確保したのが、遥か昔の事のように思える。そのとき、背後には長蛇の列ができており、とても気まずい思いをしながらその場を立ち去ったものだった。

考えが甘かった。僕たち以外にもマドレーヌ一個でレシートを一枚発行してもらう図太い紳士淑女が、この大東京には大勢潜んでいたに違いない…でなければ応募箱からあふれんばかりの大量の応募券(つまりレシート)、あのような事態が発生するわけがないのだ。嗚呼、恐るべし物欲。パティシエ・タカギとFC東京の限定コラボレーショングッズ「木箱」(箱の中身はどうでもいい)を求めて、モノマニアたちによる争奪戦が展開された。

戦いに敗れたとき、自己を省みる事が大切である。はたして準備は万全だったか、過信・慢心が引き起こす油断はなかったか。いまとなってはスカウティングが甘かったとしかいいようがない。まさかあんな「木箱」如きに夢中になる「しょーもない」オトナがあれほどいようとは、思いもしなかった(オマエもな)。かくして総計3千円余の出費が報われずに終わった。練馬の自宅には手つかずのゼリーや焼菓子が出場機会をうかがっている。

身体に馴染まない消化不良。調べてみたら、公式戦のスコアレスドローは城福トーキョー「初」なのであった。ピッチ上に勝者の姿はなし。この日、唯一笑ったのは木製の宝箱を獲得する幸運に恵まれたファン…いや、それ以前にパティシエ氏ご本人だったか。如何ほどの経済効果があったのだろう。試合後、ペーニャ名誉代表宅でのオリジナルケーキ御披露目会。ベリーのムースは、スタジアムで感じた思いそのままに、甘酸っぱい味がした。

【2009年11節】 FC東京(0-0)京都サンガF.C. ※観衆18,221名

2009年05月10日付
現在の青赤指数=51(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
□□□□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎指数の増減±ゼロです

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2009年5月 8日 (金)

明け方の夢

珍しく寝つきが悪く、深夜にパッチリ目が醒めてしまった。妻子を起こさぬよう、静かに寝室を抜け出し階下に降りる。そういえば、この階段から転落するという事件の発生からまもなく一年が経過しようとしている。記憶されているとしたら、随分このブログを精読して下さっている御方という事になる…心より感謝申しあげます。おかげさまで元気に生きています。呂律の回らなかった背番号10のチャントも上手に歌えるようになりました。

夜中の2時に1階のリビングへ。散らかり放題の玩具を片づける。部屋には奥様特製ロールキャベツの残り香が充満していた。料理が上手なのに、レシピに頼らずにカンとノリで作ってしまうため、同じ料理には二度と対面できないところに神秘性を感じる。あのロールキャベツにも、もう出会う事はないのだ。ソファに座り、録画しておいたサッカーの試合を観る事にする。広島戦をレビューしたいのだが、CATVでの放送は金曜夜までお預け。

「強いほうの青赤」をチェックする。甲府?違う、もう少し西方にあるバルセロナというチーム。意図的に記述は控えているのだが、2002年以降、僕はそれなりのバルセロニスタ(こう書くと恥ずかしいが)だったりする。突如として人生に飛び込んできた「東京」と「サッカー」を少しでも探求したい一心で、ワールドクラスのプレーとはどんなもんやと、教材ビデオの感覚で鑑賞した。ハビエル・サビオラに一目惚れしてしまった僕がいた。

以降、ロナウジーニョが築いた一時代が終焉を迎えるまで、月曜早朝にリーガの生中継をチェックして、週の頭からボケボケの状態で仕事をする生活が続いた。しかし長男誕生を境に、ブラウグラナとの遠距離恋愛は徐々にトーンダウンしていった。そして今シーズン開幕からは完全別離。史上最強とまで称えられる現在のバルサのプレーを、ほとんど追えていない。そんな僕でも、今週がシーズンの天王山であるという状況は把握できていた。

リーガのタイトルを左右するクラシコ、そして欧州CL決勝を賭けた“因縁”チェルシーとの大一番。試合結果は知っているのだが、それでも映像で確認せずにいられない。こんなに重苦しい試合を連戦で、しかも両方ともアウェーに乗り込んで勝利してしまうのだから、もうバルセロナのソシオは世界一の幸せ者集団だろう。特にCL準決勝は壮絶という言葉以外みつからない結末であった。気がつけば、窓の外がうっすらと白んできていた。

青赤色眼鏡のレンズを通した発言だが、あの「ジダンのボレー」を超えたと主張したい、アンドレス・イニエスタの衝撃。下部組織で育成された選手が、チームを地獄から天国へ導く。これ以上望みようのない幸せな結末…嗚呼、これが東京だったらどれほどまでに。どうしても“ニッポンの青赤”に重ねあわせてみてしまう。金子達仁氏に『目力(メヂカラ)のないスター』と評されたイニエスタ。そう、眼力勝負ならばこっちの勝ちである。

シャビ、イニエスタ、セスク・ファブレガスと、伝統的に“優秀な4番”を輩出し続けてきた「強いほうの青赤」。梶山陽平はいずれにも類似しないタイプかと思うが、一選手の成長過程として、僕は梶山が東京のシャビやイニエスタになる事を夢みる。もはや持病というべきか、不整脈に悩まされる事の多い、やっかいな心臓。石川直宏の言葉のとおり、東京は梶山のチームだ。グアムで垣間見た存在感とリーダーシップ…忍耐強く待ちたい。

ワールドクラスの眼力に、魅了される日を。

2009年05月08日付
現在の青赤指数=51(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
□□□□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎絶対に「木箱」当てたるで

「狙撃者の視線」
256_sniper

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2009年5月 7日 (木)

菖蒲湯騒動(後篇)

やり場のない怒りを、彼はこともあろうに縁起物の菖蒲(近所のスーパーで90円)にぶつけた。ワシッとつかんでガブリと、半泣きでむさぼりつく。茎の部分を強く握ったまま、生えてきたばかりの6本の歯で(4バックの2トップ)引きちぎろうと懸命だ。慌てふためくのは僕の番だ。「赤ちゃんがお風呂で菖蒲に噛みついたとき」の対処法なんぞ、どんな育児書にだって書いていないのである。

軽いパニック状態に追い込まれる僕だったが、それ以上に携帯電話が大興奮状態に陥る。サンフレッチェ、追加点。ここぞとばかりに騒ぎ立てる実況。映像はコマ送りだが、音声は鮮明。残念ながら、受け入れねばならない現実らしい…と、目を細め見つめてみれば、湯けむりの向こうに微かに映る背番号11。許さない。それだけは絶対に許さん。すべてを悟った僕は、ザブリと湯から手を伸ばす。

左手でわが子の身体を抱え、右手をまっすぐ携帯電話に。切れ、切れ、いますぐ中継を遮断するのだ!それは本能が呼び起こした行動だった。たった2点差で菖蒲を…否、勝負を諦めるのかって?それは誤解だ、最後まで試合を棄てるわけがなかろう。ただ…ヤツのアレだけは見たくなかった。川島なお美の笑いかたに並ぶ(奥様談)キング・オブ・イライラ、コーナーフラッグを握っての、アレ。

濡れた手で携帯電話のスイッチを押す。壊れる?構わんッ!(むしろ壊れろ!)見事なパスの繋ぎを経ての失点だったらしいから、その事実だけは甘んじて受け入れよう。しかし拙者とて武士のはしくれ、それ以上の恥辱は受けぬ。一刀両断に切り捨ててやるわ、佐藤寿人めッ!と、電源オフ。かくして、寸前のところで二次災害を免れた僕は、ホッと一息つく。そんなパパを凝視するヒマワリ君。

クチャクチャと、微妙な表情で緑の葉を噛み締める。
ゴメンゴメンと、微妙な笑顔で僕は彼に語りかけた。

【2009年10節】 サンフレッチェ広島(2-0)FC東京 ※広島ビッグアーチ

2009年05月06日付
現在の青赤指数=51(▼)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
□□□□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎下降要因:
・勝点差がないとはいえ15位とは…(▼2)

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2009年5月 6日 (水)

菖蒲湯騒動(前篇)

連休後半は実家で過ごす。こいのぼり、かしわもち。初孫の初節句という事で、本格的に5月5日を祝う。もうすぐ1歳、誕生日会を兼ねたランチ。ホットケーキをハート型に焼き、好物のバナナをちりばめ、ヨーグルトとイチゴでショートケーキ風にアレンジした、奥様お手製「スイーツ」を、彼はわしづかみで豪快に食べた。パイ投げ競争の敗者みたいに、顔が白いクリームでベタベタだった。

お風呂当番は僕だ。ご馳走を平らげた、ヒマワリ君のポッコリお腹を洗う。小さな両手を石鹸で綺麗に洗いながら、その手で目を擦ったり、口に入れたりしないよう、注意を払わねばならない。手際のよさを求められる作業につき、僕はなかなか試合に集中できない。試合?集中?…そうなのである。凄い世の中になったもので、携帯電話でスカパー!の試合中継が観られるようになったのである。

僕のケータイはSO902iという随分と型の古いモデルだけに、半信半疑で広島戦を“買った”のだが、なかなかどうして、滑らかな映像とはいかぬものの、高速パラパラ漫画(?)程度の動きで、試合の臨場感はそれなりに味わえる。実況と解説はバッチリ聞こえるので、ラジオとしての役割なら十分に果たしてくれる。速報の文字情報だけに頼るよりは、遥かにスタジアムへ近づく事ができるのだ。

浴室の窓際に置かれたケータイから、刻一刻と戦況が伝えられてくる。小さなディスプレイだけに、選手の姿がアップで映らないと、正直なところナニガナンダカ(最新モデルのケータイなら違うのかな?)。それにしても、息子の髪を洗いながら試合の状況を追うのは、初めての経験だった。早く1点返して同点にしなければ!早くシャンプーを終わらせないと!気が気でないパパなのであった。

端午の節句だけに、湯船に菖蒲(しょうぶ)が浮かべてあった。胡座をかいた上に、白く小さなお尻をちょこねんと乗せ、親子で前方を見やる。熱い視線は先程から独り騒がしい、白く小さな携帯電話へ注がれる。父のそれはディスプレイへ、子のそれはケータイそのものへと。さもありなん、ただでさえ大好きなケータイが、何やら喋り続けているのだ。興奮するなというのが無理な注文だった。

父の束縛を振り切り、猛然とケータイへと近づかんとするヒマワリ君。一流スイマーとして(中学時代まで地元限定で)知られていた父のDNAを受け継いでいるとはいえ、さすがにまだ泳げるわけがない。さりげなく両腕に力を入れて、王子の暴走(泳)を阻止する僕なのであった。もがき暴れる王子。まったくもって試合どころではない。やがて親の身勝手で目標を見失った子が、非行に走る。

※「菖蒲湯騒動」(後篇)へつづく

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月 5日 (火)

メインスタンドから見えたもの(後篇)

権田修一がボールを弾く。そのボールが、よりによってフリーの内田智也の前へ転がる。女の悲鳴、男の悲鳴。甲高い声、野太い声、そして声にならない声。しかしゴールへ飛び込むはずのボールが、寸でのところで跳ね返された。窮地から東京を救ったのは、戸田光洋…を彷彿させた、長友佑都の守備。このビッグプレーのおかげで、ハットトリックが良き思い出として語り継がれる事になった。

戸田光洋“さん”といえば。味の素スタジアムでのハットトリックは、クラブ史を紐解くと、2002年の彼以来の偉業となる(当時は東京スタジアム)。何度も書いてきた事だが、この滅多に見られないハットトリックこそ、僕が観戦した記念すべき最初の試合。背番号36の金髪ライオン頭との遭遇、あれから約7年。石川直宏は相変わらず爽やかな好青年、しかし見事なまでに逞しい男に成長した。

大差をつけて勝たねばならない試合だったが、見事なまでにハラハラドキドキのエンターテイメント。それにしても、連休中の開催試合で対戦相手は仮にも首都圏近郊のクラブ、それで2万人を割ってしまうとは…目を疑う観客動員数だったが、形はどうあれ、一つひとつ勝利を重ねていくしかない。試合終了後、張外龍監督と握手を交わした城福監督は、表情を強張らせたまま足早に姿を消した。

それからまもなく、ある意味ナオ以上にスタジアムを熱くした審判団が、威風堂々ご退場あそばされた。メインスタンドに向かってくるこの夜の準主役に、盛んに声援が送られる(その内容はとてもここに書けるものではない)。そんな声を右から左へ華麗に受け流し、微笑すら浮かべて颯爽と立ち去る「神様」たち。その強心臓ぶりには感服するが、肝心な心肺機能は必要十分だったのだろうか?

審判批判など滅多に行わないが、さすがに今回ばかりは我慢ならない…というか、帰省中で時間をもて余しており、しかも風邪で寝込んでいるため、書いてしまう。第4の審判だとか、アセッサーだとか、よくわからないが、いっそ彼らにも線審をやらせて、5人体制にしては如何だろうか?「目」と「足」が職務遂行に十分なレヴェルに達していないのだから、人数でカバーするしかないだろう。

メインならではの臨場感。白を黒と宣告されたベンチの憤慨をそのまま共有する事ができた。それも一度や二度ではない。不可解を通り越して不愉快としか表現できない「誤審」の連続に、ピッチが、ベンチが、スタンドが、そしてよりによって主審自ら、熱くなる。せめて灰色くらいは白と判定すればいいのに。大なり小なり審判の不完全さを補うのが「ホームアドバンテージ」だと思うのだが。

場内を周回した選手たちがメインスタンドまで帰ってきた。喉は痛いままだったが、大声を出さずにいられない。届いた声に手を振り応えてくれたブルーノ、その表情には充実感と安堵感が漂っていた。是非とも、このまま。スタンド下から大きな拍手が聞こえた。身を乗り出すと左下方に城福監督の姿。メインならではの景色だった。選手を出迎えるその表情は、しかし暗くてよく見えなかった。

【2009年09節】 FC東京(3-2)大宮アルディージャ ※観衆18,886名

2009年05月05日付
現在の青赤指数=53(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■□□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎今夜こそ美味いお好み焼きを

「舞台裏」
255_jfk_in_the_backside

| | コメント (4) | トラックバック (0)

メインスタンドから見えたもの(前篇)

黄金週間を暦どおり楽しませて頂いているため、曜日の感覚が狂っている。大宮戦は土曜、広島戦は火曜。そして再び土曜に京都戦。春の過密日程は、折り返し地点を過ぎたところだ。大分・大阪・大宮と続いた「三大決戦」を2勝1敗で終えた城福東京。贅沢言えばキリがないが、勝点6は及第点と評価すべきだろう。しかし、依然として課題は山積。大宮戦だって踏む必要のない薄氷を踏んだ。

その大宮戦はメインスタンドの前方で観戦。少し風邪気味で、喉を痛めていたので、偶さか「一等席」のチケットを手に入れる事ができていたのは幸運だった。こんなプチVIPな席に座るのは、アマラオ・ファイナルマッチ以来。それ以前に遡ると、エバウド・ファイナルゴールまで時計の針を巻き戻さねばならない。せっかくなので、メインから見えた景色について、少々書き残しておきたい。

試合前、今野泰幸と羽生直剛の両名に、公式戦200試合出場を祝して花束が手渡された。以前のコンちゃんならカッチカチに緊張してしまいそうなシチュエーションだったが、そんな素振りは一切見せず、実に堂々たる立ち振舞いで奥様から祝福を受けていた。他方、羽生家の長女ちゃんは大泣き。直前まで眠っていたのを写真撮影のために(?)わざわざ起こされたのだから、子供だって大変だ。

カメラレンズを向けられた瞬間に、クイと顎(あご)を引く今野夫人の様子を見て、隣席の女性から『さすがモデルさん』という、別に言葉に出す必要のない指摘が入った。とかく女性は、美人に厳しい。顎を引くといえば、最近の今野が放つミドルの威力には目を見張るものがある。万博で終盤に放った左、そしてこの日放った右、いずれも踏み込みの効いた、素晴らしいシュートだったと思う。

覚悟の出陣となったブルーノクアドロスは、正確なフィードの連続でベンチの期待に応え、前線へのドリブル突破でスタンドを沸かせた。セットプレーからの2失点をどう評価するか。よくいわれる「修正」すれば解決する問題なのか、それとも。明らかなのは、東京はこれまで、数十本ものFKとCKを無駄にしてきたという事。セットプレー貿易の対外収支は、赤字が拡大する一方なのである。

内田智也のFKから失点した直後の、城福監督の怒りようは半端なものではなかった。ベンチを振り返り、スタッフに向かい何やら怒鳴り散らしていた。巨人兵・マトにやられた2点目については、ベンチの様子を観察する余裕もなくなっていた。ハットトリックを決めておいて勝てない、そんな悪い冗談のような「絵」が脳裏をよぎる。森田浩史、レアンドロ。このカードは、何かが起きるのだ。

連敗脱出まであと数秒。ラストプレーで同点に追いつかれた「森田の一撃」は、特に印象深い。遥か遠方のネットが揺れた瞬間、ストンと腰が砕けた。それは決して意図した動きではなかった。力が入らなくなった僕は、椅子に突っ伏したまま、しばらく前を向く事ができなかった…そんな経験則から、必要以上に心拍数が上がる飛田給の大宮戦、今年もまた“窮栗鼠”が噛みついてきたのだった。

※「メインスタンドから見えたもの」(後篇)へつづく

「表舞台」
254_hero_interview

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月 4日 (月)

NOBODY CAN STOP HIM(後篇)

HDDレコーダーに保存していた試合映像を改めて見返す。跳躍力は衰えたものの、指揮官が全身で喜びを表現する一方、歓喜に沸くゴール裏、そしてメインスタンド上方へ向かい、右手の人差し指を突き出しアピールするナオ。口を真一文字に結んだままだった。

スポンサー看板を飛び越え、ピッチに戻ったナオに、ルーカスが抱きつき祝福するものの、それでも彼の表情は崩れない。“愛され人”らしからぬ陰影。思い悩んで、悩み苦しむ、そんな苦境に立たされた石川直宏の姿がそこにあった。ヒーローに笑顔はなかった。

コーナーサイドへ流れたカボレに大宮DFが引き寄せられ、ぽっかりスペースが空く。瞬間、そのスペースに思い描いた近未来の像は、ピッチ上の選手はもちろん、スタンドで見守る観客たち、テレビ中継の実況と解説者、すべての人々の想像を超えたものだった。

迷いはなかった。長友佑都が投げ入れたスローインを、身体をターンさせて背後へ流し、バウンドして落ちてくるボールをそのまま蹴り上げる。あの日と同じく真下から真上へ、ゴルフスイングのような軌道で振り抜いた右足。弾道はあの日と同じ、ドライブ回転。

後半12分24秒、縦回転のボールがゴールバーを叩き、そのまま鋭角に地面へ突き刺さる。石川直宏、プロ初のハットトリック達成…そのとき、ヒーローは満面の笑みを浮かべていた。功を過度に誇るわけでなく、どことなく恥ずかしそうな。ナオらしい笑顔だった。

2004年、アテネ五輪。身内意識を抜きにしても不可解に映った選手交代の後、石川直宏は青いユニフォームから疎遠になっていった。相次ぐ怪我に悩まされ、稀代のスピードスターのキャリアはピークを過ぎたのではないかと、意地悪く囁かれる声も聴こえてきた。

テレビゲームとは違う事を証明している。能力のパラメータが歳を重ねるたびに劣化してゆく、そんな単純で、絶望的な世界でプレーしているわけではない。光があれば陰もある。朝のこない夜はない。幾度も巨大な壁にぶち当たり、いつもそれをぶち壊してきた。

27歳にして、キャリアハイの煌めき。あらゆる苦難を成長の糧へと換えたスピードスターは、依然として過去の常識が通用しない進化を続けている。はたして、いまの彼を誰が止められるだろうか?『DOWN BEAT STOMP』は軽快なリズムをエンドレスで刻み続ける。

石川直宏が、止まらない。
石川直宏は、止まらない。

2009年05月04日付
現在の青赤指数=53(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■□□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎まだまだ課題だらけだけどね

「笑顔×笑顔」
253_naos_day_2

| | コメント (4) | トラックバック (0)

NOBODY CAN STOP HIM(前篇)

伏線というには、あまりに露骨だった。いつもより百円高いマッチデープログラムのインタビュー、そして入場直後に手渡された“キラキラ光る”特製カード、いずれも彼が選ばれていた。まるで2009年5月2日が、石川直宏の日になる事を予見していたかのように。

石川直宏は、プロサッカー選手の鑑のような男である。小平グランドで彼を見た事があるなら、反論する人はいないと信じている。噂には聞いていたものの…人生初の小平、ゆうに1時間以上かけて、延々とファンサービスに努めるナオの姿に、僕は衝撃を受けた。

「サービスしてる」空気を漂わせる事なく、自然体でファンと時間を共有している姿に、地域密着を旨とするJの素晴らしさを感じたのだ。愛されないわけがない。誰もがその人柄に惹かれてしまう。“愛され人”こそ小平の象徴であり、いまや東京の象徴である。

個人的には、敗戦の中に密かに感じていた予兆があった。埼玉スタジアム、そして日立柏サッカー場。ときに飛び込んできたボールをダイレクトで、ときにピッチ中央を強引にドリブル突破して。彼ならではのリズムで放ったシュートは、惜しくもバーに弾かれた。

ひとりだけ、動きが違う。そんな僕の予兆は正しかった。中盤をボックス型にする新しいシステムへ挑戦するチームのなかで、彼の居場所が失われてしまうのではないかという不安の声をよそに、内外自由に動き回るナオが低迷するチームの数少ない希望となった。

前述の「キラキラカード」は、Jリーグ公式試合通算入場者数1億人突破を記念して用意されたもの。FC東京バージョンとして作成されたカードには、クラブがJ1リーグで100勝を達成した試合の写真がデザインされていた。この日の出来事をご記憶だろうか?

2007年シーズンの第28節・横浜F・マリノス戦、84分の決勝ゴール。相手GKの不用意な飛び出しで無人となったゴールへ、冷静に流し込んだ。鈴木規郎から送られたボールは、足下でバウンドしてしまったのだが、彼は落ち着いて地面と垂直に右足を振り上げた。

ヒーローに笑顔はなかった。ドライブ回転のかかったボールが、田中隼磨の頭上を越えてネットに吸い込まれた直後、彼は怒っているような厳しい表情で、咆哮しながらゴール裏へ走っていった。カードに印刷された写真は、そのときの石川直宏の姿なのだと思う。

※「NOBODY CAN STOP HIM(後篇)」へつづく

「愛されて」
252_naos_day_1

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月 3日 (日)

NOBODY CAN STOP HIM(序篇)

“愛され人”石川直宏、キャリア・ハイの煌めき…今宵はタイトルの言葉を彼に捧げて、美味い酒を呑ませて頂きます。おめでとう、ナオ!ありがとう、ナオ!

2009年05月03日付
現在の青赤指数=53(△)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■□□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎上昇要因:
・素晴らしきかな石川直宏(△3)

「Hat Trick!!」
251_hat_trick

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2009年5月 2日 (土)

Joinできない理由

ウィルス感染もののパニック映画よろしく、マスコミ総出で大騒ぎなのである。鳥、牛ときて最後の砦、豚までも。肉食派受難の時代だ。ちなみに僕はどちらかといえば草食系男子だと自認している。その証拠にトンカツ屋に行ったとき、キャベツのおかわりは欠かさない。さて、ワイドショーでは豚肉を避けて牛肉を買う主婦や(依然BSE問題のほうが怖いと思うけど)、すっかり客足が遠のいた都内のメキシコ料理屋(これこそまさに濡れ衣被害)の姿が報じられていた。実に短絡的である。

しかし、経緯はどうであれ一度形成された世論には逆らえない。

家畜の病に振り回されるのは、牛丼屋だけではない。仮にこの国にも被害が出始めると、スポーツ興業を生業にする人々にも、ビジネスに少なからず影響が出てくるだろう。まず間違いなく予想されるのは、プロレス団体。人種差別との批判なんのその、メキシコ人レスラーは一律、出場停止を命じられるだろう(彼らの多くはマスクマンだから安全というジョークは黙殺される)。さらに、不謹慎だからという理由で、日本人レスラーだとしても、メヒコ仕込みの空中殺法は禁じ手となるだろう。

さて、僕たちが愛するサッカー、Jリーグの場合どうだろうか。

感染拡大の予防策として考えられるのは、選手のマスク着用と手洗い励行の義務化だろう。2002年のツネ様フィーバー以来の、マスクブームの到来だ。しかし、呼吸がしにくい状態で選手の運動量が軒並み低減し、地面に手をつくたびに笛が鳴り、ピッチ脇で手を洗わないといけないため、試合がぶつ切りになってしまい、観客の不満は募る一方だろう。長友佑都と羽生直剛という“合計28キロ走”コンビを要する東京には有利か。肺活量兄弟が繋いだボールを、復活・平山相太が押し込みゴール!

歓喜のあまりマスクを外しアピールするソウタさんにイエロー。

冗談さておき、事が事によっては本当にプロスポーツ全体に「興業開催自粛」が命じられるかもしれない。3万人前後の観衆が収容されるスタジアムは、集団感染リスクの温床みたいなものだ。だから“かきいれどき”ゴールデンウィークのホームゲームを無事に開催できる事は、密かに喜ばしい。何が起きても不思議でない世の中、9日の京都戦はわからんよ。厚生労働省通達により、味の素スタジアムでは、被害拡大を防ぐため、東京ヴェルディの主催試合のみ、開催が容認されます、だとか。

これが書きたかっただけ?ハイ、まさかまさかのその通りです。

最終ライン突貫工事。今度はブルーノクアドロスと今野泰幸のCBコンビなのだとか。あれ、たしかシーズン開幕前はこの二人がボランチの主軸だったような…なんて屁理屈は、気づいても言わない約束だ。もう、理屈抜きに大好きなブルーノ!『さびついていない』のをプレーで証明したってや!(語尾盗作)これ以上は負けられない大宮戦。僕は家族を練馬に残して、単身飛田給に乗り込む。豚インフルエンザ対策かって?違います、19時キックオフという実に子供思いのスケジュールが原因。

まったく『ファミリーJoinデイズ』の名が聞いて呆れるわ。

2009年05月02日付
現在の青赤指数=50(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
□□□□□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎小山泰志&大竹洋平おめでとう!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月 1日 (金)

■サブコレ■2009/MAR-APR

FC東京■景気動向指数
トップページ「サブタイトル」コレクション

前回の■サブコレ■掲載時、つまり2月末の時点で「60」あった青赤指数は、残念ながら「50」にまで下降してしまいました。期待に胸を高鳴らせ迎えた開幕、密かに予感していた不安が的中したり、予想だにしなかった不安に直面したり…要は不安だらけの2ヶ月が経過したわけです。記憶をたどる作業も少し苦痛を伴います。

03/01 - 03/05 『曇ときどき雪のちカボレ』
病床の家族を見舞うために緊急帰国、一時は音信不通などといった報道もあり、開幕までの再来日は絶望視していたのだが、天気予報に雪だるまのマークが表示されたあの日、彼は再び東京へ舞い戻ってきたのだった。開幕前の前評判は上々、2年目の大爆発を期待したが、いまだに波に乗れないカボレ。この件が遠因なのだろうか?

03/06 - 03/10 『希望あふれるシーズンの幕が開ける』
城福トーキョー2年目の開幕戦、新潟相手に守備陣が大崩壊。「息子と一緒にバックスタンドで観戦したら絶対に勝つ」神話がもろくも崩れさった瞬間であった。期待どおりの結果を残したのは東京ドロンパだけ。しかし彼もその後、味の素スタジアムのピッチへ尻尾を踏み入れる事が許されていない…なんだかチグハグなのである。

03/11 - 03/14 『BEAT THE REDS!!』
どんな手を使ってでも、勝ちたいのだ。試合前は強い鼻息、試合後は淡い溜息。それでも懲りずに、浦和戦前は引き続き「BEAT THE REDS!!」と息まきたいのである。

03/15 - 03/18 『勝ったのは頭突きの威力だけ』
大物ロックシンガーが来場しなくても、埼玉スタジアム開幕戦ともなれば、チケットは飛ぶように売れる。プチ・プラチナ化したアウェー自由席だったが、試合前は強雨の影響で人もまばら。コンコースが避難所と化していた。試合は茂庭照幸が闘莉王との流血頭突き対決を制したものの、それ以外はすべてにおいて劣勢…屈辱再び。

03/19 - 03/24 『ちょっとそのケーキには手を出せない』
女性スタッフの企画立案なのだろうか?パティシエのタカギさんとのコラボレーション。母の日特製ケーキは見事なまでの青赤。良く言えば大胆、悪く言えば…(自粛)。試作品が青赤にはほど遠い出来だったため、スタッフがどうにかこうにか、パティシエ氏をなだめすかして(?)ここまでたどり着いたという逸品なのだそうな。

03/25 - 03/25 『日立台は今日も雨』
昨年に続き、平日ナイトゲームの日立台はまたも雨なのであった。黒タイツの演技派・柏レイソル27番の大津某に翻弄されまくった、苦く、そして寒い一夜となった。

03/26 - 03/29 『トンネルを抜けると次のトンネルでした』
山形を相手にシーズン初勝利を飾った東京(オレたちはモンテディオより強い!)だったが、攻守の歯車が噛みあわず、二歩進んで三歩、いや四歩、五歩下がる状況が続いた…否、続いている。嗚呼、悲しいかな、停滞ムードは4月が終わってもなお続く。そろそろトンネルから脱け出して、青空の下を爽快に疾走したいものである。

03/30 - 04/02 『ブーイング・フットボール』
「ノーサイド」という単語をここで使うのは間違いかもしれないが、敗戦、しかも試合中のアレにも関わらず、東京サポーターのコールに応えた鈴木規郎…好きだな。

04/03 - 04/07 『目黒邑復帰嘆願運動開始』
サヨナラばかりが人生ではないが、やはり目黒さんの「噛み」のない金曜は考えられない。どうして切ったのか。ケリー、ジャーンに次ぐ負の放出劇に、枕を濡らす。

04/08 - 04/12 『「1」「1」「1」「1」「1」「1」』
『ゼロ行進よりはいいけど』なんて愚痴も出てくる奇怪な現象。ゴールは必ず奪えるが、とにかく2点目が遠い、遠い。いっそ開きなおって、公式戦全試合1得点という記録に挑んでみよとも考えたが、鈴木達也によってその可能性も絶たれた。皮肉にも、マルチゴールを決めても勝てないという現実を見せつけられた、万博だった。

04/13 - 04/18 『フクアリ…あの屈辱忘れまじ』
子孫末代までの恥と思え。自ら蘇生させたゾンビ犬に手を噛まれた、お人好し愛犬家・トーキョー。情けない、本当に情けない自滅。もう絶対に許さんぞ、ジェフユナイテッド千葉よ、それ以前にあんな千葉に奉仕してしまうFC東京よ。幸いにもナビスコカップ予選を含め、あと二回は機会が設けられる。「鍋」にして食っちまえ!

04/19 - 04/23 『五輪より二点が欲しい』
ナオだけは頑張っているんだけどねぇ。“だけ”なんて失礼承知、でもこうボヤきたくなるほどの、孤軍奮闘。あ…これ、数年前コンちゃんに抱いた気持ちと同じだ。

04/24 - 04/29 『祝!サントリー武蔵野ビール工場見学ツアー復活』
一年の沈黙を経て、遂にあの美人コンパニオンが…否、ビール工場見学ツアーが復活!醸造直後のプレミアム・モルツを、美人コンパニオ(略)に注いでもらって飲むのは本当に幸せ。特製グラスをもらって、味スタまでバスで送ってもらえる、至れり尽くせりのイベントなのだ。これからの季節、ビールが美味くなる(予定だ)ぞ!

暗雲立ちこめる春の東京でした。次回の■サブコレ■は、6月末の掲載となります。どうかニコニコ笑顔で、青赤指数のV字回復ぶりをレビューしていますように…。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年4月 | トップページ | 2009年6月 »