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2009年3月

2009年3月30日 (月)

ワルノリオ

ヴィッセル神戸のカイオジュニオール監督は、来日時「規律ある攻撃サッカー」を目標に掲げた。ブラジル人が眼鏡をかけただけで、知的な人に見えてしまう単純な僕であるが、昨日の試合をみるかぎり、噂どおりこの監督は、理論的で几帳面な人なのだと確信するに至った。右SB石櫃洋祐のポジションを一列あげてまでして実現させたかった3バック、北本久仁衛・河本裕之・宮本恒靖と見事なまでに「本」という漢字で脚韻を踏んでいる。これにGK榎本達也まで加えると、実に4人の「本」が一堂に会すという徹底ぶりなのである。かくしてエノ・キタ・コウ・ミヤ、四本の鉄杭の上に築かれし神戸の砦を、東京は攻略するどころか、接近する事すらままならない。前半はとにかく観ていて苦痛だった。春の陽気、ところが日の傾きに先んじて試合内容が味の素スタジアムを冷やしていった。

遂に実現した梶山陽平・大竹洋平「ダブル・ヨーヘイ」のトップ下コンビだったが、その二人にボールを収める事ができずに、ボランチのラインで攻撃の流れが遮断されていた。そのポジションに下がったキャプテン・羽生直剛も、スタンドの悲鳴を誘う大胆不敵なミスパスが目立ち、自ら作った断層に足を取られ苦しげにもがいていた。適性というものを考えると、やはり羽生と梶山の位置を入れ替えたほうが、万事が機能しやすくなるのではないかと思う。変化への挑戦、今まさに過渡期であるため、素人が外野からああだこうだ物申すのは甚だ無意味かと思われるが、「梶山がもう一人いれば」というジレンマを解決するには、ボランチに梶山クラスの選手を据えるという夢物語よりは、トップ下で場数を踏んだ大竹が、もう一皮剥ける可能性に賭けるほうが現実的でないかと考えるのである。

神戸の「四本」に対して、東京も「四本」で応戦した。これがチームで放ったシュートの総数だというから驚かされる。水曜に日立台で21本も乱射したチームとは思えない豹変。ぶっつけ本番の色濃い今野泰幸のCB起用、そしてアンカーの位置に「緩衝剤」浅利悟を配置。守備から入るというメッセージを裏づける人選。最終ラインに入ったコンちゃんは心なしか、迷いなくプレーできているように映った。茂庭照幸(どうしたの?)の不在を感じさせぬ、さすがの安定感だった。一方で、心中穏やかでないのが吉本一謙だろうか。東京中日スポーツに鼻息荒いコメントが掲載され、いよいよ満を持しての出陣かと期待されたが、蓋を開ければ日本代表の「サプライズ」起用。漢字にこだわる敵将なら、間違いなく吉本を起用しただろうに…このストレスをプラスのエネルギーに換えて、頑張れよ!

「本」作戦が利いている事に気を良くしたカイオ監督だったが、そのインテリジェンスが仇(あだ)となるから皮肉である。すっかり味をしめた彼は、交代で投入する選手までも漢字で選んでしまったのである。鈴木規郎・茂木弘人と今度は「木」にこだわり始めた。しかも「木」が尽きたと思いきや、松橋章太をピッチへ送り出す奇策に転じた。来日から数ヶ月しか経過していないのに、部首という漢字の概念まで理解する恐るべき知将なのであった。しかし「本」と「木」は似て非なるもの。これについては策士が策に溺れた感が強い。そして何よりも誤算だったのは、鈴木規郎が指揮官の想像以上に「人気者」だったという事だろう。内容に乏しい前半を終え、すっかり元気をなくしていた味スタをたった一人で活性化させてしまった規郎。物凄く歪んだ動機づけで、スタンドが一体となった。

低調な試合内容への不満、審判の働きに対する抗議。諸々のストレスを発散させる対象として、背番号20は格好の標的だった。ボールに触れるたび発生する大ブーイング。笑顔でブー。試合に飽いた以上、こちらで楽しませてもらいまっせという「悪くない悪乗り」であった。期待された弾丸FKも、期待以上の暴発に終わり、さらにスタンドが沸き返る。『ホームランとはどういう意味だ?』聞いた事のない種類の野次に戸惑うカイオ監督が、スタッフへ問いただす。野球とは無縁の国で育った彼だから、ホームランを漢字で表すと「本」になるというトンチを理解するには、ずいぶん時間がかかるだろう。試合終了後、東京ゴール裏から送られた規郎コール、それに両手を振って応えてくれた金狼。これにて本件ハッピーエンドで終了。終わってみればこの日の主役は鈴木規郎、その人であった。

儀式を義務化する必要はない。大竹と今野の両名が「シャー」をやんわりと拒否した事に安堵する。三分咲きだろうと桜は桜と言うなかれ。下手に花見を決め込むと、この季節、必ず風邪をひく。

2009年03月30日付
現在の青赤指数=55(→)
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20絶望
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30暗鬱
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□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎でも呑んじゃいましたけどね

「なんだこの髪の色は…」 Photo by Yama-chan
236_blond

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2009年3月29日 (日)

MGO

むっくん!むっくん!むっくん!

懸命な守備だけではないのだ、果敢な攻撃でも輝く椋原健太。彼に一気に盛りあがるオヤジ(もうすぐ35歳です)、僕に一気に引きまくる女性陣(ほとんど20台中頃)。なんだよ、なんでだよ!どう見たって今日、一番輝いているのはむっくんじゃねぇか!何が悪いんだよ?何が悪いんだよ!どうやら多感な女性からの無言のプレッシャー、いい歳した男なら椋原をむっくん呼ばわりするなというメッセージのようである。試しに叫ぶ『ムクハラ!』ところがどうもしっくりこない。申し訳ないけど、むっくんはやはりむっくん。だからドン引きの周囲をよそに、僕は最後までむっくんむっくん叫び続けた。MGO(むっくんギャルおやじ)の誕生であった。

いやはや痺れたなぁ…むっくん。

【2009年ナビスコ杯予選02節】 FC東京(1-0)ヴィッセル神戸 ※観衆12,634人

2009年03月29日付
現在の青赤指数=55(△)
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20絶望
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30暗鬱
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□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎上昇要因
・「19」初ゴールはまたも決勝点(△1)

「実は眼光鋭い男」 Photo by Yama-chan
235_mukkun_muramura

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2009年3月27日 (金)

熱燗トーク

藤山竜仁の背後を狙われていたのは明らかだった。序盤から東京は次々と左サイドを突破され、危険極まりないクロスの矢が降り注がれた。雨が止む事はなく、いつ決壊してもおかしくない堤防に思えたが、先制点を奪われたのが右サイドからというのは皮肉であった。大胆に選手を代えてきた柏だったが、中途半端な入替でないところがミソだったか。紅白戦でセカンドチームを組むメンバーの多くが揃っていた点、彼らは組織としてしっかり連動していた。

雨で滑るピッチ。悪コンディションにも関わらず、城福監督は理想を追求し続けた。石川直宏曰く『チームとして苦手なプレー』テンポよく短いパスを繋ごうと腐心する選手たちだったが、どうもトラップの乱れが目についた。合計21本もシュートを放ったようだが、得点の予感を伴うものはいずれも前半。ナオのバー!もソウタのアー!もすべて地平線の彼方。日立台は専用スタジアムならではの臨場感が好評だが、ゴール裏はとにかく試合が観にくいのだ。

次回からは定位置に戻ろうと考えた。アマラオのラストゲーム、赤嶺真吾の土砂降りゴールと、日立台のバックスタンドでは地味に不敗神話を構築しているのである。6月20日、リーグ戦で再びこの地を訪れる。なんだかまた雨が降るような予感がするが、今度はピッチのチャップのランランランでレイソルロードを駆け抜けたいものだ。花冷えどころではない寒さだった夜、仲間たちと日本酒を熱燗で呑みながら、少しでも前向きに物事を考えようと試みる。

去年も雨だった、そして寒かった。出張中のドイツで試合結果を確認したのを思い出した。よくよく調べてみると、ナビスコカップの初戦はとにかく分が悪い。あの2004年以降、予選第1節は1分5敗という「徹底ぶり」なのである。なんだ、負ける事になってたんじゃんか…子供のような屁理屈で己を慰める僕なのであった。熱燗の温もりで心身がほぐれてきた。平日夜に常磐線下り列車に乗る僕たち、お互い好きだよねぇと杯を交わす。愛すべきは友と酒。

城福監督が挑戦を続けるかぎり、僕たちだってついていきまっせ。特にナビスコカップは徹底して「実験」に挑んで頂きたい。実験なんて言葉を使うと怒られそうだが、カップ戦ならではの環境を活かしてチームを活性化させて頂きたい。良くも悪くも存在感たっぷりだった黒タイツの演技派、柏レイソルの27番には、八つ裂きにしても飽き足りぬ怒りを感じたものが、柏サポーターの立場からすれば、この上なく痛快なニューヒーロー誕生の瞬間だったろう。

求めているのはアレなんだよなぁ

重鎮二人に機会を奪われた若人たちよ、怒れ、自身の不甲斐なさに怒り狂え。試合に出たいなら、もっと輝きたいなら、飢餓感を爆発させてチャンスをつかめ。感情を剥き出しにして闘う姿をみせてくれ。試合中にピッチで笑顔を見せるな(名鑑では誰も笑っていないくせに)。叫べ、吼えろ、噛みつけ。「淡々」「黙々」は一切禁止。早い話…もっと「佐原秀樹」になってくれ。汚い野次を飛ばす観客を睨んで、水を吐きかけるくらいの気迫をみせてくれよ。

語気が荒いのは酒のせいではない

【2009年ナビスコ杯予選01節】 柏レイソル(3-1)FC東京 ※日立柏サッカー場

2009年03月27日付
現在の青赤指数=54(→)
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20絶望
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30暗鬱
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□□□□□□□□□□70幸福
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◎試合後にみんなで笑顔になろう

「勝敗をわけたものは」 Photo by Yama-chan
234_bite_me

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2009年3月26日 (木)

ヒラヤマダケ(後篇)

ロッカールームに潜入してみたかった。誕生日を手荒く祝福された城福監督のスーツが水浸しになる様子を観察したかった(許されるならば一緒にペットボトルを振り回したかった)のもあるが、それよりも試合前、試合中に選手たちはどのような指示を受けたのか、聞いてみたかったのだ。身の丈にあったサッカーとは、はたして。まず守備の意識を高め、ボールを保持したら無理せず、シンプルに前線へ。隙あらばカボレの裏へ、さもなくばソウタの前へ。闇雲にロングボールを多用したわけではないが、とにもかくにも平山相太は「収めどころ」としての役割を十分に果たしていた。期待していた権田修一のドライバーショットとの相性もよろしく、空中戦の八割(推定)を制した平山は、190センチの体躯を活かした、文字通り平山だけの「身の丈にあった」仕事ができていた。抜群の知名度を誇る彼が、高さでの競りあいに勝つたび、バックスタンドからは拍手が起きていた。

「GPS機能が故障している」というのが平山に抱くイメージだった。せっかくの高さを持ちながら、ソウタの跳躍地点とボールの落下地点がなかなか一致しない印象が強かったからだ。一試合だけで判断できるものではないが、グアムキャンプでチューンアップした結果、アンテナの位置データ受信感度が向上したと期待したい。それ以上の進化はファールを取られなくなった事か。もはや手癖が悪い印象が定着している感があるが、とにかく高さの勝負に勝ったと思いきや、笛を吹かれる事が多いのが彼の短所。山形戦ではそのシーンが見られなかったのだ。炎天下のグアムで両手に手錠をかけたままプレーした、あの「緊縛特訓」がいよいよ実を結びつつあるのかもしれない。…冗談さておき、前線で上手に時間を作れていた平山だったが、その落としたボールが味方に渡らない場面が目立つのも事実。あれだけ勝ち続けているのだから、もっと彼を信じて走り込んでほしかった。

普段から、キーワード・キーフレーズを思いつくまま携帯電話へ打ち込んで、それぞれに肉付けしてゆく手法で作文している。よって決して上から下へ順番に書き連ねているわけではないのである。何故このような話をするのかというと、実はこの箇所を作文しているのは日立台で敗れた直後。心身ともに冷えきってしまい、もう何も書きたくないのである。本当はここで触れておきたかったのは、中央で身体を張る場面以上に、左サイドにシフトしたときのソウタの足技が光っていたという事。試合開始早々、ゴール前の絶妙な場所に蹴り入れた低めのクロスは素晴らしく、少しタメを作った後に長友佑都へ送り出したパスも見事だった。足元の技術はもっているんだよねぇ…もっと脚色を加えて美しく仕上げたいところだが、もはやそんな元気はどこにも残っていない。非公認ペーニャの仲間たちと一緒に、柏駅そばの居酒屋で熱燗を流し込み、酒臭い溜息をつくのが関の山である。

1対0のまま迎えたロスタイム4分、歓びの歌『眠らない街』の大合唱が始まっても、僕はまったく安心できずにいた。最後の抵抗を試みる山形の選手が、なりふり構わずロングボールを蹴り入れてくる。一歩間違えると大怪我してしまう状況を、バックスタンドの住人と一緒に、固唾をのんで見守っていた(大多数の人が手拍子している光景が嬉しく思えた)。こんな緊迫感に満ちた空気を、ふんわりと温めてしまう男がいるわけだ。シーズン初勝利は目前、大量失点の悪夢を払拭する完封勝利まであと少し。産みの苦しみを表すかのようなスコア。緊張、緊張、大緊張。黄色のユニフォームへ果敢に詰め寄る背番号13、さすがは「グアムマラソン大会」上位入賞者、最後まで足が止まらない。いいぞヒラヤマ!頑張れヒラヤマ!祈る気持ちで声援を送る僕たちの眼前、すなわちバックスタンド中央付近で、平山相太は威風堂々、見事に足を滑らせてスッテンコロリンしたのであった。

周囲で発生するなんとも場違いな笑い。眠らぬ街だって思わず目を醒ます、実に味わい深いアクション。『何故この場面で笑いがとれるのか』僕はこのたぐい稀なるエンターテイナーへの嫉妬を隠せない。ある意味天才、やっぱり天才。それは平山だけが創出できる、幸せなひとときなのであった。鹿島に入団した大迫勇也が注目されるたびに、引き合いに出されるのが平山相太という名前。大器と期待されながらも思うように実績を残せていない平山の、元祖怪物という看板から「祖」の一文字が消えかかっている現状。しかし、このままソウタがフェードアウトするとは思いたくない。あの印象的な「猫背」こそがソウタの伸びしろだと信じたい。まだ彼は平山原人。その背筋がピンと伸びたときこそ、ヒラヤマニヨン人からの最終進化を遂げるはずだ。否、遂げてもらわねば困るのである!こう書いて締めようと思えば怪我かよソウタさん嗚呼、愛と悲しみのヒラヤマニア物語。

最後に一言

誤解を招く表現かもしれないが、平山相太をどれだけ楽しめるか、ここにヒトとしてのセンスが出るように思えるんだよね、僕には。

2009年03月27日付
現在の青赤指数=54(▼)
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20絶望
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30暗鬱
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40不安
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□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎下降要因:
・氷雨に凍てつくレイソルロード(▼3)

「軽傷でありますように」 Photo by Yama-chan
233_sotasan

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2009年3月24日 (火)

ヒラヤマダケ(休憩)

「ヒラヤマダケ(後篇)」草稿中
ヒラヤマニアの圧力に潰されそう
この状況は相当厳しいぞ(涙笑)
やっぱり更新まにあわずもう柏戦
ソウタよ日立台で大暴れして頂戴

2009/03/26追記
仕事に追われ更新ままなりません
昨夜の日立台はきっぱりと忘れて
でも先週末の事は忘れないうちに
書かないと…嗚呼、時間がない!

232_the_rival
「レギュラー争い」 Photo by Yama-chan

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2009年3月23日 (月)

ヒラヤマダケ(前篇)

城福監督が「身の丈にあったサッカー」へと一時退避する事を仄めかして臨んだ山形戦。退避と書くとネガティブな響きを伴うが、事実その内容はお世辞にも進化したサムシングとは評し難く、よもやの開幕連敗という苦境に立たされたチームが、リスクテイクを最小限に止める事で虎の子の1点を守り抜いた、そんな結果だったと言えよう。身の丈という言葉の意味を、漠然と2008年に築きあげたスタイルへの回帰と捉えていた僕は、てっきり試合が始まってしばらく、東京は4-3-3のシステムで試合に臨んでいるものと勘違いしていた(さすがの僕でもすぐに違うと判別できたけれど)。縦横無尽、石川直宏。これまで幾度となく書いてきたが、その好調時の動きはサバンナを疾走するインパラを想起させる。跳ねるように駆けるその姿は、まさに草食系青赤男子。草食系でありながら、自ら捕食者の動きを繰り返し、背後から敵へと襲いかかっては奪われたボールを奪い返した。

そのインパラの懸命なプレーにバックスタンドから拍手が起きた。ここの住人は口でなく手から反応する習性をもつ。拍手や手拍子は座っていてもできる動作。試合が白熱してくると徐々に口を開いて発声するようになり、さらに心を動かされると腰を浮かし、やがて足を使って立ちあがる、そんな「進化形態」をたどる生物なのである。よって羽生直剛が有言実行のゴールを決めた瞬間、付近一帯が総立ちの状態となった。これはこれで実に壮観なのである。おとなしく座っていた数多(あまた)の人々が、一斉に二本足歩行の体勢へ移行し拍手喝采するさまは、ゴール裏では感じる事のできない味わいがある。試合前半からカボレや佐原秀樹の惜しいシュートのおかげで、オランウータン程度の前屈姿勢まで身体を起こしていた彼らが、ようやく背筋をピンと張る機会に恵まれた。それは勝利に飢えたナヤンデルタール人たちが、ホモ・サピエンスへの最終進化を遂げた瞬間だった。

しばらく余談。通常はおとなしいとされるバックスタンド系生物にも、稀に口だけが異常発達して独自の進化を遂げた「変態」が混在する。万事に文句をつけたがるのが特徴であり、大声で野次を飛ばす事で自己の存在をアピールする。口の発達に他の器官が追いついていないために、周囲の空気を察知する能力に著しく欠けている。万事如意を信条とし、少しでも己の意思にそぐわぬ状況が生まれるとヒステリックな鳴き声を発する。基本的に微妙な判定を繰り返す主審と副審が大好物であるが、ときには応援しているはずのチームの選手に対しても噛みつく事がある。ここまでくると、もはや何を目的にスタジアムへ足を運んでいるのかわからない、まったくもって謎めいた生物といえる。残念ながら飛田給にもこんな「奇声虫」が棲息しており、特に成績が低迷するに伴って、ジメジメ感を増したスタジアムでその動きは活発になる。結果がすべてのFWはこの虫によく噛まれる。

ぼちぼち平山相太の出番なのだが、
今日はここでおしまいなのである。

2009年03月23日付
現在の青赤指数=57(→)
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20絶望
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□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎軽傷だヨネ?心配しなくていいヨネ?

「ここが常時総立ちになったら本物」
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2009年3月22日 (日)

春がきた(二言)

新宿高島屋の9階。赤ちゃん休憩室で授乳中の妻子を残して、トイレへ向かう。広いフロアの一番端にあるトイレまで、ずいぶん距離があった。しかしまったく苦にならないのである。ふわふわした心地よい疲労感を、僕は楽しんでいた。

『トライアングル』という連ドラを楽しみに見ていた僕は、この日36番柱付近の座席から試合を観戦した。江口洋介と大杉漣が対面したバックスタンド中央、それをメインスタンド側から狙撃せんと銃口を向ける真犯人(ネタバレ回避)。

味の素スタジアムは危険がいっぱいなのである。こちらは子連れの身だから、念には念をいれてメインスタンド最上部を観察する。ライフルを抱えた怪しい男の影は見られない…どうやら狙撃手はシミズオクトの厚い壁に阻まれた模様だ。

いや、狙撃手はピッチに潜んでいた。標的が危険を感じない距離から静かに射抜くのがスナイパーの任務。奪われたボールは遥か先、しかし男は圧倒的な速さで奪い取る。ゴルゴ18、魂の追跡劇は幾度も繰り返され、スタンドを沸かせた。

虎の子の1点は、その石川直宏の精力的な守備から生まれた。長友佑都、カボレと経由した弾丸は羽生直剛が持つ銃に装填される。最初はトラップが乱れたようにも映ったが、山形DF陣の動きを冷静に見極め、左足で綺麗に巻き込んだ。

1点を奪ったから勝てたのが真なら、0点に抑えたから勝てたのもまた真なり。20歳の若き守護神にとっても、自らのファインセーブで勝利に貢献した事が実感できる、大きな大きな躍進のキッカケとなる試合になったのではなかろうか。

権田修一、その堂々たる話しぶりに貫禄を感じる。同時に素直に喜びを表現する初々しさに愛情を感じる。塩田仁史離脱の長期化が懸念されるなか、彼は大きな一歩を踏み出した。長い道のりの一里塚、もっともっと大きくなっておくれ。

開幕戦では早々に見切りをつけたはずの「浮遊層」バックスタンドの人々も、この日は最後まで席を立つ事はなかった(立ったら撃たれるぞ)。やがてゴール裏から聞こえてくる『眠らない街』。付近ほとんどの観客が手拍子で参加する。

とても嬉しい光景だった。スタジアムに一体感をもたらすのは、そしていずれ満員にする原動力となるのは何よりも「勝利」だ。積み重ねていこう、今年もまた一緒に積み重ねていこう。じんわりとこみあげてくる喜び。東京に春がきた。

【2009年03節】 FC東京(1-0)モンテディオ山形 ※観衆20,179人

ところでここまで平山相太の「ひ」の字も登場しないのは、次回まとめて書かせて頂くからである…一部報道によると「報道陣の前を無言で通り過ぎた」ソウタ本人は不満が残ったようだが、ヒラヤマニアは一様に満足していた(はず)。

2009年03月22日付
現在の青赤指数=57(→)
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20絶望
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30暗鬱
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□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎久々にサッカー番組を観る週末

「最初の一歩」
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2009年3月21日 (土)

春がきた(一言)

そりゃ言いたい事はたくさんあるけれど、
とりあえずイチバン伝えたいこの一言を。

ハッピーバースデー・ヒロシ!(敬称略)

2009年03月21日付
現在の青赤指数=57(△)
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□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎上昇要因:
・「成人」権ちゃん美酒に酔え(△3)

「師弟の眼差し」
229_maiden_battle

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2009年3月20日 (金)

サムライジャパンなんて

連休前、金曜気分の木曜。オフィスのテレビは昼過ぎから野球一色だった。負けても優勝のチャンスが残るという、なんとも不思議なトーナメント・レギュレーションのおかげで、日本代表は準決勝進出をかけてキューバとの試合に臨んだ。結果は前回対戦に続いて、またも日本の完勝。「世界最強のアマチュア軍団」からはかつての迫力が感じられず、淡々と日本に連敗してしまった感がある。栄枯盛衰の理、もはや強大な壁でなくなってしまった静岡方面の「サックスブルー」への思いに似た感情を抱いた僕だった。

一番この勝利を喜んだのは、おそらく今日の試合の放映権を確保していたテレビ局関係者だろう(朝からパチンコのCMばかりだ)。三連休の初日だから、きっと大物女優の結婚式中継並みの高視聴率を弾きだすだろう。グループ1位決定戦、対戦相手はまたも韓国なのだそうな。いったい何度対戦すれば気が済むのか。野球とは実に不思議なスポーツで、日本の応援団は赤、韓国の応援団は青のボンボンを持って応援する。サッカー者の感覚からするとまったく逆なのである。そんな違和感を訴えるのは、少数派の僕。

イチローはこれで大丈夫だろう。自身の数十分前の発言を省みる事なく、あからさまな掌返しコメントを残して仕事に戻る「監督」各位。連休の楽しみが増えたとばかりに、一様に幸せな面持ちだ。国技ですら外国人に牛耳られる昨今、世界を相手に日本人が強さを発揮できる野球に人気が集まるのは当然の流れだろうか。なんだかんだでこの国は“依然として”野球の国なのだという事を再認識させられた。日本人は皆「日本代表」が大好き。人気低迷が著しいサッカーにも、この熱気のおこぼれを頂きたいくらいだ。

しかし、韓国戦よりも山形戦のほうがはるかに重要。つまり、日本人である以前に東京人なのである。「こちら」はよもやの開幕連敗。残念ながら野球に一喜一憂している余裕などないのだ。言っちゃあ悪いが、ジャパンがどうなろうと興味ねえ…本業のサッカーですらそう感じるサッカー者にとって、サムライなんとかが幾度斬られて生き返ろうがあまり関係ないのである。注目すべきはハラよりもオカダ。不調のイチローを起用し続ける意図よりも、絶不調のブービークラブから2名も代表選出する意図を知りたい。

WBCの中継を観ながらそんな事を考えた(観てんじゃん)

2009年03月19日付
現在の青赤指数=54(→)
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40不安
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□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎シオ退院おめでとう!

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2009年3月18日 (水)

「ゆ」(補筆)

巨大な「ぬりかべ」の向こうに懐かしい顔を見た。事情を知らぬ僕には、不可解な境遇としか思えない現在地。いったいどうなってしまうのか、シーズンが開幕するまで、毎日のように気になっていた(開幕後はそれどころではなくなってしまったが)。まさかこんなところで再会するとは。

過去に夢みた東京の未来。疲れているのは心か、体か。激闘で傷ついた身体を癒すためならまだしも、もてあました時間を湯に浸しているだけなら、寂しさを禁じ得ない。復帰説は湯煙の彼方へ。何色のユニフォームでも構わない、貴方の姿は風呂ではなくピッチで見たい。前途に、幸あれ。

以上が偶然に満ちた「ゆ」の話。

2009年03月18日付
現在の青赤指数=54(→)
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□□□□□□□□□□99絶頂

◎熱いプレーにのぼせたいです

「写真はイメージです」
228_spa

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2009年3月17日 (火)

「ゆ」

暗闇に白く浮かびあがる木蓮が美しい。ライトアップされた岩風呂に身体を沈め、夜空を見上げては深い息をつく。わて、疲れてまんねん…週のはじめから情けないだなんて言わない約束だ。休息日たる週末に、何故か平日以上の疲れが蓄積されてしまうのも「サッカー者」の性なのだから。

相変わらず痛む腰も、その腰をかばって歩くため、ガチガチに張ってしまった右の太股も、すべてを弛めて湯の動きに身体を預ける。あそこで審判が試合を止めていたら…石川直宏だけが時間を支配したあの一撃がバーに阻まれなければ…目を閉じて、雑多な感情を排除するのも目的だった。

緊張の続く心身を解放するのだ。FC東京の事、ましてやブログの更新の事など今日は忘れて、一度すべてをリセットさせて頂こう。そんな気持ちが僕を「湯」へと向かわせた。帰宅途中に立ち寄れる温泉、都会の片隅に漂う湯けむりは、まさにすべてを忘れさせてくれる癒しの空間だった。

元来、温泉好きなのである。じんわりと汗をかきながら、すべてを忘れる事ができていた。あらゆる邪念を捨て、僕は何も考えず、文字通り頭の中を真っ白にして、湯の温もりを楽しんでいた。露天風呂、僕のすぐ右横で身体を浮かべる「やたらゴツイ兄ちゃん」が、彼だと気づくまでは…。

樋(とい)から絶え間なく注ぎ込まれる湯の音が心地良かった。冬、山奥の秘湯で露天風呂を独占するのは最高の贅沢である。遠く広がる森の樹々が、風の囁きに反応する。しんしんと降り続く雪の花が、一片、また一片と湯に融けゆく瞬間、森の精たちの美しくも儚い溜息が聴こえてくる。

青森・青荷温泉、秋田・蟹場温泉…過去に訪れた湯宿を静かに回顧する。さすがに東京23区でそんな理想環境は望めぬが、平日の夜、帰宅途中に1260円(夜間タイムサービス料金)でここまで充実した入浴施設が利用できるなら、そりゃ来てしまうわけだ、サラリーマンも、サッカー選手も。

更衣室に設置された冷水機で水分を補給した僕は、再び大浴場を経由して露天風呂へ戻る。最初に「異変」を感じたのが、目ではなく耳だった事が、我ながらおかしい。聞き憶えのある甲高い声、グアムでフィジカルトレのメニューを1セットこなすたび『ムリムリ』と訴えていた甲高い声。

絶対ムリ!いちいちコーチに難癖つけるのがお約束だった。それが不快に映らないのは、口では文句を言いつつも、なんだかんだでしっかりメニューをこなしていたからだ。白い「ぬりかべ」のような背中。バンダナがわりに巻いていたタオルを取ったとき、はたして予感通りの顔が現れた。

なんたる偶然だろう。頭の中から青赤を排除するため訪れた湯で、まさかFC東京の選手に遭遇するとは。Jリーグチップス17連敗(買えども買えども出てくるカードは他クラブの選手ばかり)という不名誉な記録を更新中の僕は、こんな余計な場面で運をひとつ消化してしまったのである。

湯をすくってしきりに顔を洗う。僕はこみあげる笑みを隠すのに懸命だった。男湯というアダムだらけの裸の園、隣のマッチョ・バディを見て微笑む輩は、間違いなく警戒される。見知らぬオッサンに「そっち方面」の色目を使われたと誤解されたら、彼に精神的なダメージを与えてしまう。

そんな事になったら、ストーカーどころの騒ぎではないぞ。サポーターの心得…決して選手たちのプライベートを邪魔してはいけない。だからどんな会話をしているのか、盗み聞きするだけにしよう(オイ)。ポーカーフェイスをキープした僕は、耳をリケルメにして盗聴を試みたのだった。

樋(とい)から絶え間なく注ぎ込まれる湯の音が不愉快だった。耳を澄ませど何も聞こえないのである。想像してみて頂きたい。「ぬりかべ」が自分に背を向けて話している様を。岩壁に反響して返ってくるはずの音波が、再び白い壁に吸い込まれてしまうのだ。のんびりするはずが、苛々。

奥の手を使うしかない。右耳のツマミをひねった僕は音声感受レヴェルを「スーパークリア」モードに切り替えた。バッテリーの消耗が激しくなるが、背に腹は代えられない。『V6があーだこーだ…』『V8はどーのこーの…』ようやく傍受できたのは、こんな暗号めいた会話なのだった。

鹿島アントラーズが前人未到のV3に挑まんとしている2009年、この兄ちゃ…若武者の志はそれを凌駕するV8に向かっているというのか。嬉しい事を言ってくれるじゃないか。再び顔を洗った僕だが、今度は涙を隠すためだった。そして近未来にやってくる東京黄金時代へと思いを馳せた。

『エンジンがあーだこーだ…』なんのこっちゃない、楽しそうにクルマの話をしているのだった。やがて彼らは僕を残して露天風呂から出ていく。不自然に思われぬよう、極めてナチュラルな視線で逞しい肉体を追う(十分不自然だっての)。そのマーベラスな太股に、誰ひとり気づかない。

僕はその左足を密かに拝んだ。僕はその右足へ密かに祈った。そんな視線に気づくわけもなく、彼はノッシノッシと歩いてゆく。その力強い動きはプレースタイルさながら。「強引」を信条とする彼は、他の客を次々と突き飛ばしながら(大嘘)一直線に水風呂へと突進していったのだった。

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2009年3月16日 (月)

「ゆ」(予告)

暗闇に白く浮かびあがる牡丹が美しい。ライトアップされた岩風呂に身体を沈め、夜空を見上げては深い息をつく。わて、疲れてまんねん…週のはじめから情けないだなんて言わない約束だ。休息日たる週末に、何故か平日以上の疲れが蓄積されてしまうのも「サッカー者」の性なのだから。

相変わらず痛む腰も、その腰をかばって歩くため、ガチガチに張ってしまった右の太股も、すべてを弛めて湯の動きに身体を預ける。あそこで審判が試合を止めていたら…石川直宏だけが時間を支配したあの一撃がバーに阻まれなければ…目をつぶり、雑多な感情を排除するのも目的だった。

緊張の続く心身を解放するのだ。FC東京の事、ましてやブログの更新の事など今日は忘れて、一度すべてをリセットさせて頂こう。そんな気持ちが僕を「湯」へと向かわせた。帰宅途中に立ち寄れる温泉、都会の片隅に漂う湯けむりは、まさにすべてを忘れさせてくれる癒しの空間だった。

元来、温泉好きなのである。じんわりと汗をかきながら、すべてを忘れる事ができていた。あらゆる邪念を捨て、僕は何も考えず、文字通り頭の中を真っ白にして、湯の温もりを楽しんでいた。露天風呂、僕のすぐ右横で身体を浮かべる「やたらゴツイ兄ちゃん」が、彼だと気づくまでは…。

※(本篇)へつづく…さて誰でしょう?

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2009年3月15日 (日)

恥辱

「悔」を通り越して「悲」そして「寂」という感情しか湧いてこなかった。ロスタイムは4分、苦痛の時間以外の何物でもなかった。得点の予感がしない、それ以前にピッチ上の選手から気持ちが伝わってこない。ようやく尻尾をつかみかけていたつもりが、さらに突き放されてしまった現実。浦和レッズとの、とてつもなく大きな「差」を感じさせられた試合であった。

弁解の余地なき結果。同じ土俵の上で挑んだ勝負で、見事なまでに寄り切られて…否、もろ差しの体勢からまわしをグイとつかまれ、軽々持ち上げられてからの吊り落とし。それだけに飽きたらず、さらに後ろ足で砂をかけられたような屈辱的な大敗だった。2年目の熟成期間に入ったはずのムービングフットボールが、まだ「若葉マーク」試運転状態の敵に翻弄された。

それにしても城福東京、いったい何歩後退してしまったのだろう。わからないものである。単純に考えて昨シーズン終了時に到達していた高みがベースとなり、それ以上の何かが生み出される事を期待してしまうのがファンとしての本音だ。それがどうしてこうも簡単に崩れてしまうのか。こうも簡単に沈んでしまうのか。塩田仁史と佐原秀樹が欠けただけでこうなのか?

闘争心なき者は去れ。よもやの開幕連敗は、開き直りの好機とも考えられよう。選手の入替も当然の策か。城福監督の理想を信じ、迷う事なく、惑う事なく前へと突き進む選手が見たい。長友佑都よ、今野泰幸よ。「日本代表」なんて肩書は必要ない。僕が求めるのは「東京代表」としての誇りと猛り。もう一度書かせて頂く。闘争心なき者は、今すぐ戦場から立ち去れ。

【2009年02節】 浦和レッズ(3-1)FC東京 ※埼玉スタジアム2002

2009年03月15日付
現在の青赤指数=54(▼)
■■■■■■■■■■10発狂
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20絶望
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30暗鬱
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40不安
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50平常
■■■■□□□□□□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎下降要因:
・地上波生中継恥さらし(▼5)

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2009年3月13日 (金)

理想と現実の狭間で

夏の陣 BeforeAfter
秋の陣 BeforeAfter

過去の反省から、前のめりな作文はしない事にする。昨シーズンは二度に渡り、血管が切れそうな檄文をしたため、この上なく闘志を高めて「戦」に臨んだが、一敗地、否、二敗地にまみれた。いよいよ潮目が変わるころだと期待した。機が熟したと確信したのは、いまに思えば過信だったか。

サポーターと同じ目線で物事をとらえてくれるところが、城福監督を支持する大きな理由でもある。監督が浦和との闘いを特別視している事は、試合前後のコメントからも明らかだった。特に敵地で敗れた後、メディアが意図的に強調したむきもあろうが、敗軍の将はあからさまに雄弁だった。

『こういう志向のチームに負けたことが一番悔しい』『僕らは「サッカーをしながら」逆転したかった』サッカーをさせてもらえなかった…城福さんの口から発せられたのは、驚くばかりに真正直な負け惜しみであった。理想を掲げて試合に臨んだ青赤は、赤い現実の前に二度までひれ伏した。

新監督を迎えた前王者・浦和レッズもまた、理想を追い求めて改革の道なかばだと聞く。システムが同じならば、ショートパスを中心に組み立てる攻撃的なサッカーという「旗印」までも同じ。はたして似通った理想像を掲げた両チーム、明日は真正面からがっぷり四つに組みあうのだろうか。

梶山陽平がボランチのポジションで起用される(だろう)という報道には少し驚かされた。城福東京2009年バージョンの売りといわんばかりにハイライトされていた背番号10の「人事異動」だが、2節にして早くもトップ下の位置から離れる模様。一見、朝令暮改とも思える方針転換に映った。

これを志なかば、否、なかばどころか早々の挫折と考えるのは短絡的に過ぎるだろう。しかし、城福さんらしくないといえば、らしくない。中長期的な理想を追いかけつつも、開幕戦の結果を踏まえてまずは一勝、何より大切な勝利を目指して、現実的な手を打つという考えなのかもしれない。

テクニカルな事をあれこれ論じるつもりもなければ、知識もない。梶山がどの位置でプレーしようが関係ない。とにかく僕にできるのは、休日だけど早起きして、防寒防雨の備え怠らず、浦和美園へと向かう事。雨が降ろうと槍が降ろうと構わない。浦和に勝利するというのが唯一の「理想」。

もうこれ以上は負けたくない。
なりふり構わず勝ちたいのだ。

2009年03月13日付
現在の青赤指数=59(→)
■■■■■■■■■■10発狂
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20絶望
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30暗鬱
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40不安
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50平常
■■■■■■■■■□60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎浦和に限っては結果>内容

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2009年3月12日 (木)

銀座テディベア・デー

上司の誘いを断って昼食時間を散歩にあてた。ふてぇ野郎だと思うなかれ、腰が再び爆発してしまったのである。年が明けてしばらく小康状態を保っていたのだが、今週月曜ジョギングを終えたあたりから、腰にズンとした重みを感じた。

椎間板ヘルニアとギックリ腰のキャリアは長い。ある意味慣れているので、嗚呼こりゃまたキタなと、ゆるりと身構えた僕であった。右の腰椎4番と5番の間のアレがアレして、ニョッと飛び出てしまい、神経を圧迫する。ギシリと痛い。

長時間体勢を固定するといけない。寝たまま、座ったままの状態から、起き上がろう、立ち上がろうとすると、もれなく呼吸すら困難になる絶望的な鈍痛がついてくる。朝、ベッドから脱け出すのに脂汗をかく生活は悲しみに満ちている。

適度に身体を動かすのがよいのである。左へ不自然に傾いた上半身を載せ、下半身をひきずるように歩く。ただ歩くために歩く。さながら回遊魚、ムービングしないと死んでしまうマグロのように、僕はエラ呼吸で銀座方面へ泳ぎ続けた。

以上が、いい歳こいたオッサンが水曜の昼下がり、のんびりと銀座界隈を散歩している舞台背景についてのイントロダクション。さて、新橋と有楽町の間に銀座コリドー街と名づけられた、一方通行の細い通りがあるのをご存知だろうか。

そのコリドー街から少し銀座寄りに入ったところに、クマ屋敷があった。夜しか縁のない場所だけに、今まで気づかなかったのだが、小さいながらどことなく気品に満ちたそのショップこそ、ドイツ・シュタイフ社の直営店なのであった。

単なる腰痛リハビリ日記と思いきや、どうにかここでストーリーがFC東京にリンクするのである。アガッ!(実はここまで書いたところで地下鉄を乗り換えるため席を立ったのだが、上記事情により激痛に身体をよじって悶えた次第)。

シュタイフ社といえばテディベア、そしてテディベアといえばFC東京である。クマというより、むしろネタを求めて入店した僕は、期待以上の出会いにひとり密かに上気する。文句のつけようのない素敵なテディベアがそこにいたのだ。

写真一枚で十分。文字での描写は不要だろう。東京のユニフォームデザインを模したかのように、見事なまでの青赤。ペアベアも可愛かったが、やはり血統書つきの本場モノは違う。顔立ちから毛並みまで、ひとクラス上の高級感が漂う。

気になる値段は、腰痛も吹き飛ぶ27,300円(税込)。やはり銀座の一等地で売られているだけあって、セレブのアイテムなのだ。とても手が出せない。すごすごと撤収を試みたとき、店員さんが声をかけてきた。不意打ちにギクリとする。

『なにかお探しですか?』『え?いや…別に…その…あッ!タヌキ…いますか?』『???…申し訳ございませんがタヌキは取り扱っておりません』『え?じゃあコレは?』『そちらはアライグマでございまして』『そうですか…アハハ』

もう恥ずかしくて、そのままドロンしたかった。シュタイフのショップにドロンパの友達は不在だった。それにしても最悪のタイミングでの腰痛再発。今週末は開幕直後なれど早くも正念場、勇躍埼玉スタジアムのビジター席へ乗り込む。

腰に負担のかかる跳躍動作はご法度なのだ。

2009年03月12日付
現在の青赤指数=59(→)
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20絶望
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30暗鬱
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□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎佐原の言葉は額に入れて飾る価値あり

「浦和に大勝した暁には」
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2009年3月11日 (水)

27,568からのスタート(後篇)

ゴルフのドライバーショットを見ているようだった。噂に名高いロングフィード、権田修一の右足から放たれる弾道は気持ち良いほど安定していて、気持ち悪いほど遠くへ飛んだ。一芸に秀でた者が集うスタジアム、権田のそれは間違いなく金の取れる技であった。

ティーショットが好調だからといって、必ずしもスコアが伸びるわけではない。ドラコン間違いなしの一発も、なかなか味方の足下に収まらなかった。前線で平山相太が受け手となって、周囲に黄金のパターを握りしめたカボレが待機するという絵柄も見てみたい。

もっとも権田は「飛ばす」ではなく「止める」を生業とする男。収穫は何もないと試合後に語ったそうだが、悔しさのあまり口から出た台詞と思いたい。敗戦から学ぶ事は多いはずだ。塩田仁史もデビュー戦は黒星、しかも先制点は無残な「秒殺」被弾だったのだ。

あの権田だってデビュー戦では散々な思いをしたのだ…日本代表に招集された守護神に代わり奮闘する、次代のGKをテーマにこんな作文ができる日が来る事を信じている。次節、初体験のアウェーはよりによって浦和。エリート街道まっしぐらの特別講習は続く。

近藤祐介が思いきりのよいシュートを決めた瞬間を頂点に、その後スタジアムのテンションは下がりゆく一方だった。太鼓や歌声は平気なのに、何故か拍手を怖がる息子。泣きやまなくなった彼を抱いて席を離れている間に、3失点目。僕も一緒に泣きたくなった。

甘えん坊将軍様がベビーカーの中でようやく寝静まってくれたころ、試合を決定づける4点目を奪われる。付近に帰り支度を始める人の姿が目立つようになってきた。イベントは勝敗の行方という最重要の見所を失い、クラブはまた興業主としての闘いにも敗れた。

天地が逆転しても変わらぬ真理。味スタを満員にするためには、味スタで勝たねばならない。敗戦に傷つきなお愛情を深めるM気質のサポーターは特殊生物なのである(※)。試合を見守る多くは「幸せになりたい」普通の人々。浮動票の大半は彼らが握っている。
(※)稀に器物を破損するS気質のドアホウも混在する

試合中にも関わらずピッチに背を向けて、ぞろぞろと家路を急いだ彼らが、再び飛田給へ足を運ぶ事はあるのだろうか。スタジアムで幸せになれなかった彼らの何割が、テレビでWBCの試合を観て溜飲を下げたのだろうか。27,568から再び始まった満員への挑戦。

その道程は厳しく険しい。

2009年03月11日付
現在の青赤指数=59(→)
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20絶望
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□□□□□□□□□□99絶頂

◎週末まで自主禁酒令施行

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2009年3月10日 (火)

27,568からのスタート(中篇)

計画性なく書いているので話が前後してしまう。バックスタンド側から入場した僕は、ざっと座席を確保した後、コンコースへ買い出しに繰り出した。お目当てはファンブック、そしてDVDである。特に後者は初回限定の2枚組スペシャルボックスときたものだ。

こういうものには非常に弱い。「初回限定」という甘美な響き、これまで幾度となく財布の紐を緩めさせられた魔法の言葉。「大盛無料」と並び無人島に連れていきたい四字熟語の筆頭候補である。はたして販売コーナーにはあっという間に長蛇の列ができていた。

この大蛇がなかなか動かないのだ。本とDVDしか販売しないのに、スタッフがチンタラチンタラ動く(あれは働いているとは表現したくない)。いちいち袋詰めして、いちいち電卓叩いて。ムービングの対極にあるような仕事ぶりに、僕は苛々しっぱなしだった。

ほとんどの客が本とDVDの両方を買うのだから、その場合の釣銭は決まっているのだから。どうして事前に袋詰めしておかないの!行列や渋滞の類が大嫌いな僕は、もう不満たらたらなのであった。歩合制でもないアルバイトさんを責めるのは酷なのだろうけど。

短気な男の尖りきった感情を和らげてくれたのは、モチ。持つべきものは早起きを厭わぬ友である。仲間が早々に飛田給へ乗り込み「城福餅」を確保しておいてくれたのだ。この日一番のプレミアムな存在となったモチは、意外や(失礼)柔らかくて、美味かった。

どんな規模でもそこはひとつの社交場。ゴール裏の「ご近所さん」との挨拶をひと通り終えた…オフの間に顔見知りが増えているというのは不思議な現象だが、嬉しい事である。その後もゴール裏に留まった理由は、遅れてくる家族を迎えるためだけではなかった。

権田修一だけはその位置で迎えたかった。開幕戦という晴れ舞台で公式戦初出場を果たす20歳、重圧がなかろうはずがない。少しでも権田を勇気づけられたらと思い、あらんばかりの声を張りあげた。予期せぬ急発進を要求された声帯が悲鳴をあげ、咽喉が割れた。

2009年03月10日付
現在の青赤指数=59(→)
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20絶望
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□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎強さの源はミニスカート

「試合同様、序盤好調」
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2009年3月 9日 (月)

27,568からのスタート(前篇)

先週末の雑感を書き残しておきたい。幸いにも天候には恵まれた開幕戦、陽光射し込む味の素スタジアムへ詰めかけた観衆は、2万7千人余。それなりの「動員力」が見込まれるアルビレックス新潟を迎えてでも、3万人に達しない、そんな現実を見せつけられた。

法人向け年間チケットの販売で苦戦していたと聞く。右も左も不況、不況と騒ぎ立てるご時世、ビジネス上のお付きあいで買わされていたサッカーのチケットなど、余分な交際費として真っ先に「切られる」対象なのかもしれない…ゴルフ会員権は売らないクセに。

世はちょいとした野球ブーム。スポーツ紙もワイドショーも、WBCの話題で持ちきりである。飛田給への道すがら、目を通した東京中日スポーツも、Jリーグ開幕、そして落合福嗣クンの歌手デビューというビッグニュースを脇に追いやり、デカデカとイチロー。

やはり日本人は野球が好きなんだな。それはそれで否定するつもりはないが、もう少しどうにかならないものかと思うわけだ。国家人口の約10%、1275万人が密集する東京で4万8千人規模のスタジアムに空席が目立つ現状が、なんだか悔しくて、寂しいのである。

リンパ腺を腫らした奥様が遅れてやってきた。体調不良も東京ドロンパのデビューを見ずにいられますかいなと、ベビーカーとともに入場。賛否両論あったマスコットだったが、少なくとも観客動員増+2には貢献してる。親子3人で迎えるはじめての開幕だった。

そのドロンパは期待通りのパフォーマンスを披露してくれた。バックスタンド後方から登場したシティ派タヌキは、ローラーブレードで快調にピッチ脇を疾走した後、親近感の湧く肺活量の限界を示唆させつつ、なんとかメインスタンド後方まで到達し、御役御免。

ヘロヘロになった愛しきドロンパを、扉を開けて迎え入れるスタッフの姿があった…その直後、反対方向でたかれたスモークの向こうに現れたのは瞬間移動したドロンパ。バックスタンド中央で見ていた僕たちは、タヌキイリュージョンをハラハラしつつ堪能した。

2009年03月09日付
現在の青赤指数=59(→)
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□□□□□□□□□□90熱狂
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◎一晩明けて闘志ムラムラ

「ドロ&ゴン記念日なのだ」
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2009年3月 8日 (日)

桜前線南下中

暖冬の影響か、例年より早く新潟に春が訪れた。暖冬どころのハナシではないかもしれない、もう一つの雪国・山形は春を超えて夏祭りのような騒ぎだ。波乱の幕開け、熱気は北から。第1節終了、山形・新潟のワンツーという百万馬券。

歓迎されざる既視感に支配される味の素スタジアム。逆回転を始めた歯車の勢いを止められぬまま、屈辱の大敗を喫する事になった。心配無用、長いシーズンのほんの1/34に過ぎない。それがどうした、たかがシーズンの1/34に過ぎない。

『開幕戦というのは単に34節のうちの一つとは片づけられない重みがある』そんな下書きを太字のインキでベタベタに塗り消し、毅然とした態度で平静を装う。やせ我慢は一週間続く。翌日には傷を治癒できるプロ野球が、少し羨ましい。

過去を忘れるから癒される傷があり、忘れたからこそ繰り返される愚がある。忘れていましたね、すっかり忘れていました。思い出しましたよ、酸いも甘いもすべてを思い出しました。おかえりなさい、歓喜と失意が交錯する麗しき日々。

前半ロスタイム、セットプレーからの失点。そしてもはや「お家芸」になりつつある得点直後の失点。天を仰ぎ、地を睨み。そこに生まれた綻びを繕えぬまま、ほつれてゆく糸の如く。おかえりなさい、悪癖を含めてすべてが愛しい青赤。

【2009年01節】 FC東京(1-4)アルビレックス新潟 ※観衆27,568人

2009年03月08日付
現在の青赤指数=59(▼)
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20絶望
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30暗鬱
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□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎下降要因:
・開幕4失点、失意の船出。(▼3)

「涙酒グイと飲み干す男前」
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2009年3月 6日 (金)

よそうはうそよ 2009

金曜の昼、東京駅の周辺は曇天強雨。普通ならげんなりするところだが今日は違う。明日の予定を前倒しにして降り落ちてくれた雨粒一つひとつに御礼を言いたいくらいだ。城福東京2年目の船出、飛田給周辺の天気予報もいつのまにか「太陽」に修正されている。気温は低いがなんとか良馬場での出走となりそう。どうやら梟の帰還によって晴れたのは、僕たちの心だけではなかったようだ。

『Jリーグが好きでよかったな』『FC東京が好きでよかったな』春の到来とともに感情の起伏豊かな週末が帰ってくる。灰色に染まる空を見上げては、開幕直前のときめきを楽しむ。予期せぬ守護神の離脱、再来日まもないエースストライカー、そして予想を大きく下回る「城福餅」の販売個数と、依然いくつかの不安要素は残っているものの、ドキドキの過半数は期待感で占められている。

さて、毎年恒例ではあるが、この時期、専門誌・紙ではこぞってリーグの順位予想を企画し、相当量のページを割いている。これも毎年恒例ではあるが、多くの評論家や記者たちの順位予想をまとめて平均化するため、予想ランキングは自然とおもしろみのない結果に落ち着くのが常である。東京の予想順位は昨シーズンの6位にほど近い5位から8位といったもの。実におもしろくないのだ。

『予想は嘘よ』とはよく言ったものである。この時期なら何を言っても/書いてもどうせ当たらないのだから、もっとエキセントリックな主張をかましてくれてもよいのにと思う…というわけで、誰にも頼まれていないのだが僕なりに2009年シーズンを占ってみた。J観戦7年目に突入するファンとして、過去より蓄積してきた知識・情報、すべての叡智を結集させた魂の未来予想なのである。

01 清水
02 川崎
03
04 鹿島
05 広島
06 大阪
07 横浜
08 神戸
09 名古屋
10 浦和
11 新潟
12 柏
13 千葉
14 大宮
15 山形
16 大分
17 京都
18 磐田

今年から下位3チームが自動降格となるため、16位以下は非公開とさせて頂く。もっとも15位以上のチームを一覧すれば僕の「降格予想」が丸わかりなので、たいして意味はないのだが(しかもマウスで反転表示すれば見えてしまうし)。超希望的観測に基づき東京は3位。一昨年に始めたACL観戦貯金も目標額に近づいてきているから、そろそろアジア、行きましょうというメッセージだ。

優勝は清水。長谷川監督の長期政権の下で成熟期を迎える充実の中盤に、ヨンセンと眼鏡をかけていないほうの岡ちゃんが噛み合えば脅威だ。東京サポーターの立場としては、昨シーズン何度対戦しても勝てなかった相性の悪さも判断材料の一つとなっている。もっとも、鹿島や浦和と書いたらつまらないからというのが優勝候補に推す一番の理由だったりする(こういうのは叡智といわない)

昇格組では広島の躍進「第二の川崎化」を予想。降格時に監督を交代しなかった、日本代表FWを含む大半の選手が残留した、そんなブレない軸を感じさせるのが主な理由。紙屋町の片隅に行きつけのてんぷら屋があるというのも重要なファクターだ。5月連休後半の広島遠征は断念、頬ずりしたくなるくらい美味しい蓮根のてんぷらは、ナビスコ杯の準々決勝または準決勝までおあずけである。

新陳代謝を完了させた「ノーマーク」横浜も侮れない。外国人選手の力に依存しない若いチームは、一気に大化けする可能性を秘めている…そして何よりも監督の顔がでかい。名古屋はアジア遠征の疲労、そして浦和は慢性的な疲労がチームを沈めると予想する。特に後者の皆様には“底なし沼に底はない”恐怖を味わって頂きたいものだ…そしてそのキッカケが第2節になるなら、僥倖である。

新潟は開幕戦大敗のショックを乗り越えるだけの地力があると思う。最終節に勝てば一桁順位という位置までは登りつめるだろう。柏・千葉・大宮については「近場のアウェー」が消えてほしくないので絶対に残留してもらう。山形についてはほぼ全誌・紙が最下位と予想している事への反発もあるのだが、とにかく今年はお邪魔できそうにないという、極めて私的な事情により残留15位と予想。

山形といえば銘酒「初孫・祥端」。ビックカメラ有楽町店でも購入できる美味なる日本酒を、地元でもう一度クイッとやってみたいわけである…ざっとこんな感じの予想であるため、きっと4月後半の「初遠征」時にさまざまな美味を堪能した直後、大分の予想順位は飛躍的に伸びる事になると思う。鹿島の独走を予想する声もあるが、今年もまたギュッと詰まったダンゴレースになる気がする。

2008年03月06日付
現在の青赤指数=62(→)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
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30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■■■■■■■■60希望
■■□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎素晴らしい一年になりますように

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2009年3月 4日 (水)

梟の帰還

2009年3月4日の天気予報
【東京】曇ときどき雪のちカボレ

緊急帰国の理由が理由だけに、能天気に喜びを表現するのは避けたいところだが、それにしても僕たちはひたすら彼を待ち続ける運命にあるらしい。移籍交渉が尾を引いた昨シーズン、そして重役出勤が認められた今シーズン、救世主の出現を信じた者には必ず歓びが与えられた。予期せぬアクシデントに見舞われて、母国へ飛びたった梟(フクロウ)だったが、今回もまた僕たちのもとへ舞い戻ってきてくれる。

2009年3月4日、東京には雪が降るそうだが、僕たちは周囲の人々よりも少しだけ温かな気持ちで一日を過ごす事ができそうだ。開幕戦への出場可否といったテクニカルな判断は、最後まで「謎」のままにして頂きたいものだ。非公開練習と重なる事もあり、青赤のカーテンが開幕戦への興味をかきたてる魔法のアイテムとして効果を発揮してくれたら…新潟方面の方々には雪以外の要素でも寒々しく凍えて頂こう。

忘れてはならないのは、僕たちのストライカーが「家族の健康状態悪化」というシリアスな問題に直面しているという事実。精神的に不安定な状況が続くかもしれないが、そこはプロフェッショナルとして万全を尽くしてくれる事を信じて、僕たちはただひたすら背番号9に熱い声援を送る事に専心しようではないか。DF4人をぶっちぎった脅威の驀進、あれから一年。「驚きのカボレ」との再会に胸が高鳴る。

空が白んできた夜明け前、黄金の梟が帰還を果たす。

2008年03月04日付
現在の青赤指数=62(△)
■■■■■■■■■■10発狂
■■■■■■■■■■
20絶望
■■■■■■■■■■
30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
■■■■■■■■■■
50平常
■■■■■■■■■■60希望
■■□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎上昇要因:
・雪は吉事の前触れなのか(△2)

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2009年3月 3日 (火)

スチュアートをさがして

洋楽というジャンルにまったく疎い僕には、ロッド・スチュワートというミュージシャンの価値を理解できていないのだが、あれだけ大々的に報じられるという事は間違いなく大物なのだろう。さすが日本が誇るビッグクラブ、カネのかけどころが違う。満員札止めが確実視される開幕戦でこんな華やかな仕掛けができるなんて、やはり体力の差を痛感させられる。しかし、海のないSAITAMAでRough Sailingとは…開幕戦で「大物」が歌うと船が沈むというジンクスを味わって頂きたい。ウチにとっては厄落としみたいなものだ。

そんなどうでもいい話はさておき、今日はもう一つのスチュアートの事について書き残しておかねばならない。それはロッドではなくポールのほう、つまりアパレルブランドのポール・スチュアートの事である。記憶に新しいわれらがFC東京の「元」クラブスポンサー兼、選手とクラブスタッフが移動時に着用するスーツやネクタイなどの「元」提供者。2006年シーズンから提携が始まったと思いきや、いつの間にか離縁していたという悲しい歴史は、グアムや都城を訪れた選手たちが醸し出す「統一感のなさ」が証明している。

年初に村林社長自ら『必ずつくる』と宣言して新しいスポンサー探しに努めていたようだが、どうやら先日の株主激励会に出席した人(の話を聞いた人の話)によると、結局のところ名乗りをあげるメーカーは出てこなかったそうである(社長自らの口から「白旗」宣言があったとかなかったとか)。なんだかファンとしては悔しいやら寂しいやらの知らせであるが、高級ブランドになればなるほど、スポンサード契約を結んだからといってもそう簡単に売上増には結びつかないのだろうから、なかなか難しい話なのかもしれない。

一般庶民の感覚からすると、8万や9万もする高級スーツはホイホイと気軽に買えるものではない。ポール・スチュアートの一件が発表されたときも、実際に銀座のデパートに提携デザイン商品をチェックしにいったものの、スーツについては指をくわえて眺めるだけ、そして実物を見たら思った以上に派手だったネクタイも見送り。こんな経緯でせめてもの記念にと、奮発して購入したのがカフスボタン。銀のボディに青赤の二重円が描かれたシンプルなデザイン。以前に一度書いた事があるが、僕にとっての勝負カフスだった。

そんな大切なカフスをなくしてしまったのだ。

出社早々、労働意欲が減退してゆくのを感じた。コートに続いてスーツの上着を脱いだ直後、右の袖まわりに違和感を憶えた。スカスカとした頼りなさげな感触が異常の発生を伝えていた。落とした!何処で?取り急ぎ溜まっていた電子メールを一通りチェックしたうえで、出社ルートを逆走する事にした。執務スペースからエレベーターへ。ここで気づくのは、6つのエレベーターが自動運転されている環境で、乗りたい箱に乗るのは意外にも至難の業という事。数分待たされて飛び乗った「左の真ん中」の箱、遺失物は見えず。

目線を下に固定したまま、オフィスビルを出て駅の改札口の方向へ歩く。その前にコンビニエンスストア。おにぎりの陳列棚から清涼飲料水のコーナーへ、そのままペットボトルを持って一番左のレジまで歩く朝の行動を再現する。一番左のレジを担当しているお姉さんが好みなのである。密かに(ある意味露骨に)楽しみにしている朝の日課、しかし今はそんな状況ではない。カフスは落ちていませんでしたか?あと携帯電話の番号を教えて頂けませんか?落とし物は届いていませんね…あと携帯の番号についてはごめんなさい。

そのまま一目散に地下鉄の改札口まで戻ったのだが、残念ながらカフスを発見する事はできなかったのである。嗚呼、悔やんでも悔やみきれない失策。月曜の朝から、それもJリーグの開幕を控えた大事な週の頭から、独り勝手に大後悔時代へ突入。僕は失意の大海に放り出された後、必死になっていかだ舟を操りながらオフィスという島へ戻った。デスク上に放置されていた左のカフスが寂しそうに僕を迎えてくれた…というわけで特にドラマティックな展開も、これといったオチもなくカフスを紛失したという話なのであった。

【急募】
(1)まったく同じ経験をしてカフスが一つだけ余っている方
(2)三陽商会にお務めの方で自社製品の在庫事情に詳しい方
(3)ぴあトークバトルでの大竹洋平の様子を教えてくれる方

2008年03月03日付
現在の青赤指数=60(→)
■■■■■■■■■■10発狂
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20絶望
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30暗鬱
■■■■■■■■■■
40不安
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50平常
■■■■■■■■■■60希望
□□□□□□□□□□70幸福
□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎ドロンパつながりで「麻布テーラー」ダメかしら?

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2009年3月 2日 (月)

HEADACHE

2009年3月は頭痛と共にやってきた。理由は至って単純、酒の飲みすぎである。金曜の神保町に続き、土曜は三鷹。開宴直前に胃腸薬とウコンドリンクを飲んで臨んだが、あっという間に撃沈。出てくる料理はことごとく美味しかったが、それ以上に印象的だったのが、テーブルの寝心地の良さだった(大変失礼致しました)。斜め前方に村林社長らしき男性が座っていた憶えがあるが、気のせいだったかもしれない。終電で寝過ごすリスクを回避するためタクシーで帰宅したが、体内には大量のアルコールが滞留したままだった。

のそのそとベッドから這い出た僕は、やがて別の種類の頭痛にも悩まされる事になる。日曜10時、ネット世界の大渋滞に巻き込まれてしまったのだ。「ぴあ」も「イープラス」もまったく接続できない。今度こそはと、祈りを込めてクリックするが、ブラウザーに表示されるのはお詫びのメッセージばかり。浦和戦のチケット発売日、恐れていた事態が起きようとしていた。最も蹴散らしたい相手、それが浦和レッズ。最も静まらせたい場所、それが埼玉スタジアム。それなのに、まさか戦場に立つ事すら許されぬとは…無念ナリ。

ズキズキ痛む頭の中で、今さらながらの自問自答を繰り返す。こうなる事は予想できていたではないか。やはり「ぴあ」店頭に並ぶべきだったな。何故もっと早起きしなかったのだろうか。『まあなんとかなるさ』甘い考えだった。だいたい俺という人間はいつもこんなだ。あまりに浅慮であまりに粗雑な脳内構造。いったいこの歳まで何を学んできたのか。そもそも俺なんて生きる価値があるのか。チケット1枚で自己の存在否定すら始める後ろ向きな朝、だらしなく半開きになったままの口唇、からからに渇いた咽喉まで痛む。

10時15分。依然として門前払いをくらっていた僕は、いよいよ敗色が濃くなってきた事を悟る。ソファーに深く沈めた身体が石のように冷たくなってゆくのを感じる。放熱するノートブックを乗せた太腿だけ例外だった。焼き林檎よ、熱くなるくらいならしっかり働け!ちょこねんと胡坐をかいた状態で、苛苛パパに無垢な笑顔を向ける息子に気づき、ようやく口許を緩める事ができた。最近、僕の笑顔の95%は彼が作り出してくれている。ふっと気持ちが落ち着いたそのとき、携帯電話の着信ランプが点滅している事に気づいた。

Sub 無題
Aビジター席4枚ゲット出来ましたhappy01
そちらはどうですか?
-END-

共同戦線をはっていた仲間から届いた朗報。目の前がパアーッと明るくなってゆくのを感じた。ありがとう。人生は上々だ。再び熱を取り戻した僕のハートは美しく燃える森のようだった。何が美しいかって、僕たちのために電脳の網を潜り抜けてくれた彼女は、所用のため埼玉スタジアムへは行けない「欠場者」なのである。その素晴らしきFor The Team精神に感謝し、僕はノートブックを閉じた。かくして彼女は現人神と崇められ、開幕戦当日にはチケット代と手数料、そして大量のお菓子が貢物として捧げられる事となる。

日曜が動き出す。頭痛は治らない。

2008年03月02日付
現在の青赤指数=60(→)
■■■■■■■■■■10発狂
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20絶望
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30暗鬱
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40不安
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50平常
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□□□□□□□□□□80歓喜
□□□□□□□□□□90熱狂
□□□□□□□□□□99絶頂

◎フネ ガ シズム ゾー!(Rod)

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